仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

大陸出身の在外・移民作家に見る現代中国①-1~ユン・チアン~

フランス在住・仏語で作品を書くシャンサ(山颯)。彼女の本を読んで以来、

中国大陸出身の在外・移民作家の存在を知りました。

 

彼らは①文化大革命後の改革開放期、②天安門事件後、言論統制が以前より、ゆるくなった時期、海外へ留学しています。そのまま留学先に留まり、現地の言語を学んで現地の言葉で作品を書き、作家活動を始めている人が多いのも特徴です。

 

まず、①文化大革命後に海外へ渡った作家を1人、紹介します。

 

 

 ●ユン・チアン(Jung Chang,張戒)

 

大陸出身の在外・移民作家の中で、たぶん、もっとも有名かつ代表的な作家だと思います。

 

 1952年生まれ。文革期に14歳で紅衛兵を経験後、下放で農民として働く。

その後「はだしの医者」、機械工場の技師を経、四川大学英文科の学生に。

1978年イギリスへ留学、1982年に言語学の博士号取得。現在、ロンドン在住。

 

・著書

 

 

 

始まりは1920年代で、続く国民党と共産党の長期に渡る駆け引き、新中国成立後、大陸の現代史を自分の祖母、共産党の幹部だった母、著者自身の人生と絡めたノンフィクション。

 

国共内戦による混乱、四川の飢餓から文化大革命中の幹部間の潰し合いなど過酷な状況に翻弄され、希望を見失いそうになりながら、強い志を持ち続けた3人の女性。彼女たちの生きざまが「鴻」(ワイルド・スワン)に象徴されています。

 

全体像を把握しづらい「文革」の実態を、自分の家族の視点から見つめ、丁寧な現地取材によりクリアに書き出した功績は高く評価されています。 

 

 

(近況報告)

『ワイルド・スワン』は現在、中巻の始めを読んでいます。一度、全巻、斜め読みしたので、流れはつかんでいるんですが…。

 

平行して、①の時期、ユン・チアンより10歳年下で1980年代半ばにオランダへ渡ったルル・ワンの作品を読書中。

 

また、②の時期にアメリカへ行ったイーユン・リー、フランスに渡るシャンサの作品を一部、読み終わったのでレビューの下書きを進めています。 

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