【2017.1.14更新】大学院生や研究生・研修生の出てくる漫画_芸術系編
大学が舞台の漫画は山ほどありますが、その中でも今回は大学院生や見習いの研究生・研修生の出てくる作品を紹介します。
漫画ということで、普段の大学生活が大幅に脚色されている作品もありますが、だいたいの雰囲気はつかめると思います。大学卒業後の進路に迷ったら、読むと多少は参考に・・・。
最初は芸術系編から!
●美術系
(クイーンズコミックス―ヤングユー)集英社
[出版社/著者からの内容紹介]
6畳+台所3畳フロなしというアパートで貧乏ながら結構楽しい生活を送る美大生、森田、真山、竹本の3人。そんな彼らが、花本はぐみと出会い……!?
美大が舞台なのに、なんだかんだで大学の研究者生活が描かれていています。お世話になった先生がモンゴルに仕事で行くということで、花本先生が同行したり、帰国してからはモンゴル滞在中のことを報告書にまとめたり、その作業を美大生たちが手伝わされたり、そのままです!
(現実として、私もそんな日々を研究室で送っています。)
美大ということで、各学科の学生生活を垣間見れる作品。特に、建築科の真山や竹本は必見!!卒業制作の締め切り時期、卒業後に真山の進んだ建築・インテリア事務所での仕事模様、竹本の宮大工や修復士の現場の様子は詳しく描かれていて面白い。
(私は研究の分野柄、建築学の人たちと学会で会うことが多いのですが、建築プランをコンペに出したり、依頼主との連絡のやり取りなど、本当に「ハチクロ」まんまだそうです。)
忘れちゃいけないのが、研究生の山田あゆみ。陶芸に天才的なセンスを持ちながらも、就職が決まらず、研究生として見習い身分で大学に残ります。訪ねてきた真山を撒くシーンで、先生方の授業の助手(ティーチング・アシスタント)業務で教室に荷物を運んで行く場面は、自分が研究室でやってる仕事まんまですね。
アニメ・テレビドラマ・映画とメディア展開しましたが、個人的に漫画に近いのはアニメ版、長いストーリーをコンパクトにした上で一本だけで十分楽しめるのは映画版だと思います。
●音楽系
のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))
- 作者: 二ノ宮知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/01/08
- メディア: コミック
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奇行変態!!むらっ気は演奏に響くけれど、実力は確かなピアノ専攻「のだめ」さんと指揮者を目指す千秋真一(ピアノ専攻、ヴァイオリンの腕あり)を中心に、さまざまな音楽関係者が登場する漫画。
ここで紹介した『時間と学費をムダにしない大学選び2011』の「芸術・芸能・音楽」で2011・2012年版に掲載されています。いわゆる、音大を知るには「お墨付き」の漫画ということ?
うーんと正直に言うと、私と一番縁遠い分野の話です。
ですが、音楽分野で活躍する人たちが何言語も話せるというのは、ほかのアカデミックな世界と変わりません。芸術は言葉なしで交流できると言われ、音楽では、演奏の腕が一流でコンクールで優勝したり、国際的に名高いオーケストラでトップクラスの演奏者であったりという条件は、上の美術大学と同じく、実力がものをいう世界でしょう。
しかし、海外で自分の作品を披露するには展覧会会場を確保したり、演奏会を開くにはコンサートホールを持っている側と交渉したり、事務的なコミュニケーションには言語運用能力が必須です。パリ編では、自分の指揮者活動やオケの運営に苦労する千秋ですが、何とかやっていけているのも、千秋が日本語ほか英語・ドイツ語・フランス語・イタリア語(学習中)と何言語も読み書きできたからでしょう。
ちなみに学術世界では、最低限、英語ができれば国際的な学会発表は何とかなります。プラス自分の研究に必要だったり、研究のさかんな地域だったり、そういった視線で必要な言語を運用できれば、仕事の幅が広がっていきますよ(自分の場合、日本語・中国語・英語に加え、韓国語も必要なこの頃。)
クラシック音楽の世界だと、イタリア、フランス、ドイツ、オーストリア、ロシアなど英語圏以外の地域が本場であり、英語優位ではなさそうです。
おっと、大学院生の情報を忘れるところだった!!パリに行く前、千秋は大学院に在籍していたことがありました。指揮者活動と並行させる形でしたが、パリ行きが決まった後、中退したのかもしれません。芸術系の大学院は、ほかのアカデミックな分野と違い、アーティストとして実力勝負なところもあるようです。食べていける道が見つかれば中退しても、アカデミックな大学院ほどキャリアに影響しないのかもしれませんね~。
「オペラ・アンコール編」を含めて、25巻。テレビドラマ・アニメ・映画も大人気。私もコミックス全巻持っていますが、これだけ成功したのは実写版のキャストがハマり役だったこと、アニメも実写版も漫画のノリが見事に再現されていたことがあるでしょう。