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仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

孔子学院の京劇公演

*これも3~4年前の記事です。

 

先日、日本の各大学の孔子学院を上海戲劇学院が京劇公演で回るというので、一番近い大学に予約して、見に行ってきたときの話。

 

最近、大学院の授業で様々な崑曲(崑曲)の脚本(?)を講読していて、その勉強も兼ねて、というのもあったんです。 

 

私の見てきた京劇の演目の中には、能の前に演じられるコミカルな性格の強い狂言のようなものもありました。中でも、演目「三岔口」のアクションが、香港の1980~90年代のカンフー映画と似ていて、笑えました。(実はわたくし、中学時代に一時期、香港のアクション映画にはまってレンタルビデオ店でVHSや登場したばかりのDVDを借りては見、返すを繰り返したことがあるんです。)

 

演目の粗筋は、宋の時代、三叉路に面した場所にある宿に泊まりにやって来た任堂恵が、宿の主人にスパイだと勘違いされ、夜、宿の闇の中で二人が交戦するというもの。最後に二人は誤解が解け、めでたく幕となります。

 

宿屋の中で格闘する二人は、明るい舞台の上で卓子を挟んで、攻防を繰り返します。一人が上に乗ると、もう一人が下を滑るように転がり、攻撃をかわし合う。

 

そんなアクションを見ていると、ジャッキー・チェンの映画プロジェクト・シリーズを思い出し、コカルさに拍車がかかります。

 

おもえば、ジャッキー・チェンも香港の戲劇学院で修業を積んだ時期があるんです。映画出演を始めてからは、張りぼての壺を投げる仕草、(実際には痛くないそうですが)壺を割った後のいかにもという足を痛そうに撫でる仕草が、「三岔口」の机を挟んだアクションを彷彿とさせ、感慨深いものでした。

 

意外なエンターテイメント作品が、意外な古典劇と通じていることがある。今回の京劇公演に行き、実感したところです。

 

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(*ここから2016年6~7月の追記)

上の画像は、京劇の臉譜(れんぷ)と呼ばれる独特の隈取を模した栓抜きです。

これそのものではないのですが、学部生のころ、日本にショートステイでやって来た中国の日本学科の学生さんに同じような栓抜きをお土産で頂きました。

 

京劇というのは、中国最後の王朝・清の後半、様々な地方の演劇をミックスして、北京で出来上がった演劇だと、上記の授業で習いました。北京の「京」が名前に入って京劇というのは、そういう成り立ちによるものなのかもしれません。

 

京劇は別名・チャイニーズオペラと呼ばれますが、元来、中国の演劇にはどれも歌劇だそうで、だったら、崑曲(現在の江蘇省蘇州市東部の崑山あたり発祥)や川劇(四川省伝統芸能、変臉(へんれん)という瞬時に瞼譜(隈取)を変えるワザでよく知られる)あたりも歌劇に入ったはずですが。京劇と各地方の歌劇をひっくるめて、チャイニーズオペラと呼ぶのかは、今の私にも分かりません。

 

せっかくなので、時間ができたら授業テキストもあることですし、勉強したいですね。

 

*あと、非常にややこしいのですが、中国語の”戯曲”は日本語の「演劇」の意味が

 あるそうです。中国古典芸能専門の先生に注意を受けました。その後、

 中国の古典芸能関係の論考を読んでいたら、どれもきちんと説明がしてあります。

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