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仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

「市井の女、後宮の女、花街の女」いろんな女たち~矢沢利彦『西洋人の見た十六~十八世紀の中国女性』~

中国 レビュー メモ-研究
 

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本書は、タイトルのまんま、16~18世紀、中国にやって来たヨーロッパ人宣教師たち(ほぼカトリック)が見た中国女性(主に漢民族)を解説し、考察した本。

分かったことの中では、当時の中国では「男女の別」が重んじられ、女性たちが普段いる屋敷の奥深くに、家族であっても、成人男性たちは進入出来なかったこと。女性たちは機織りなどの手工芸作業で、稼いで家計を支えていたこと。この二つが、印象的でした。

それから、キリスト教の布教と当時の中国女性との関係も興味深かったです。「男女の別」により、ヨーロッパ人宣教師たちは女性に接触するにも、その家の中国男性を通して行わないといけないため、当時の中国で女性信者を増やすのは非常に難しかったらしい(当然だが、当時のカトリック系の宣教師たちはみんな男性)。対処方法として、女性専用の教会堂を建てたり、洗礼方法を変えたりしてみたが、キリスト教の弾圧政策の中で告発され、現代日本人の知らないところで、いろいろ、宣教師たちの殉教が中国でも起こっていたようです。

そのほか、上流の女性は男性に比べて非常に識字率が低かったため、文字による布教は女性には効率が悪かったようです。

あと、巻末の「あとがきに代えてー主婦権としての茶煮座」は、どうして現在の日本の職場で女性の茶汲みがいいように思われないかを考察。比較文化に興味のある方、こっちのほうが本編よりも面白く感じるかもしれません。

纏足については、下の本とも通じているので、合わせて読んでみては?と思いました。
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