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仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

大学院に行きたいと思ったらやるべき「初歩」のこと~文系大学院の志望者向け~

進路 文系 大学院 大学 進学活動

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「大学院に行きたい!」と思ったら、まず、何からしたらいいのか?どういうことを考えて計画し、どんな準備をしたらよいのか?ここの記事で書く予定にしていたことを、順を追って説明していきたいと思います。

 

なお、今回は、文系大学院の志望者に向けて書いておりますが、私のいた文理総合系大学院、あるいは理系学問だけど文系に近い位置にある分野(例:建築史や科学倫理等)のある大学院を志望している人にも、参考になるかと思います。 

1.まず「勉強」をしたいだけなのか?見極めよう

大学生、ここでは四年制大学の学部生の中で、2~3年次からゼミに所属し、定期的に調べ物をして発表していると、たいてい一人くらいは、「ゼミの課題で調べものして人前でプレゼンした後、みんなと議論して新しいことを発見するのが楽しい!」と感じる学生がいます。

 

調べ物というのは、新しい知識を吸収する手段=学習や勉強の一種です。ここまでの作業によって、新しいことを知ること=「お勉強」に喜びを感じ、満足する人は、その先の「議論して新しいことを発見する」(分野によっては文献分析、実験もある)という作業を延々と繰り返し、新しいことを発見して結論を出すという「研究」は、続かないと思います。

 

「残念な研究計画書」に陥らないために心がけたい5つのポイント!?(中原淳) - 個人 - Yahoo!ニュース

上の記事で、中原淳氏が「大学院は「研究」をするところであり、「勉強」は「研究を通して」するものです。」と言っておられるように、「勉強」は「研究」というプロセスの通過点でしかないものなのです。 

 

私も一時期、「お勉強」ばかり続けて知識が増えるばかりで、それを体系的に結び付けて自分一人で「議論」し、一つの文章=「論文」にまとめるまで時間がかかり、非常に苦しい思いをしました(おまけに、指導教員の先生にそのことを指摘された)。

ですが、どうにかテーマをひねり出し、周囲の人に助けを求め続け、博士論文までたどり着けました。

 

自分の経験、先輩や後輩、先達の先生方を鑑みると、「お勉強」で得た知識を土台にして、自分がどうしても気になり、探究したい「問題」=研究テーマを設定をできるか、否か。研究テーマ設定をするために、限られた大学4年間でリサーチし、しっかり努力できるか。

 

大学院に行きたいと思ったら、まず、すべきことは、

 ①単に自分が「勉強」したいだけなのか?

 ②「問題」を設定して「勉強」で得た知識をベースに、新たな発見を提示するところまで挑戦したいのか?

そのどちらなのか、できるだけ、大学の学部3年次までに見極めることです。

 

 

2.現時点で抱いている「問題」に新しい答えを出すにはどうするのか?今いる学部の分野からのアプロ―チ方法を考えよう

大学3年次の就活が始まる直前くらいまでに、「卒業研究でこういうこと、やりたい」と いうことを、「モヤ」っとでいいので、いくつか挙げましょう。

例えば、「韓国には漬物でキムチが有名だけど、それは何でやろ?」という「モヤ」っと具合でも、この時点では、かまいません。

 

その「モヤ」っとした「問題」それぞれについて、調べ物をしてレポートにまとめ、ゼミで発表してみましょう。調べ物に使う資料や本は、できるだけ、あなたが所属する学部や学科・専攻コースの学問分野に関係ありそうな研究図書にあたってみましょう。先のキムチの例で言えば、韓国の文化全般を扱った概説書を探し、その料理に関する箇所を読み込み、その箇所に挙がっている参考文献を探して読む。こういった芋づる方式で、文献を集め、レポートにまとめていきましょう。

 

レポートをまとめていくとき、気を付けるポイントは、どうやったら、その「問題」に新しい答えを発見できるのか?答えを導くための手段、つまりアプローチ方法についても、同時に考えていくようにしてください。アプローチ方法については、上記の芋づる方式でぶち当たった研究図書、論文の手法に注目して読んでみるとヒントがもらえると思います。 

先のキムチの例では、現在のような唐辛子の入った漬物といういわゆる「キムチ」は、いつから朝鮮半島にあるのか、歴史を調べる。その中で、唐辛子入りの現在の「キムチ」が市民権を獲得していった背景を明らかにする方法を探す。といったことが考えられます(余談ですが、キムチはもともと、韓国語で漬物全般を指す単語だったそうです)。

 

「そもそも、自分は気になることなんてない。だから「問題」なんて、何もない」という人も大勢いると思います。そういう人は、自分が関心のある物事と所属学部の分野の接点を探した後、その接点に関する本を集めて、ななめ読みしていきましょう。少しでも心に「モヤ」っとくる事が見つかったら、メモしておいて、そこから考え込んでみて、「問題」を掘り下げていけると思います。

 

 「問題」がいくつか見つかったら、集めた文献の中で面白いことを言っている研究者の名前をメモしておきます。そして、その研究者の書いた本や論文を読んだり、近場のイベントでその人が講演会や公開講座をするなら会いに行ったりしましょう。できたら、その研究者に接触して、話をしてみてもいいかと思います。思わぬところで、卒業論文に関するヒントが得られるかもしれません。

 

ちなみに、この研究者の中には、将来の大学院の指導教員候補、つまり、あなたの研究のお師匠さん候補が含まれていることもあります。(私の場合がそうでした)

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だいたい、上に書いたことを「大学院に行きたい」と思ったら、初めの段階としてやってみるとようと思います。

 

補足をしておくと、「問題」が見つからないけど、今いる学部の分野は何となく、好きで入学した、という人について。例えば、その分野で比較的大きな学会のジャーナルをゼミの先生、学科や専攻コースの先生に教えてもらい、そのジャーナルを探してきて、何冊かパラパラめくるというのも手です。パラパラめくっているうちに、「モヤ」っとくる記事や論文にめぐり合うかもしれません。

 

長くなったので、初歩編はここで一度、閉めます。お付き合い、ありがとうございました。次回は、指導教員の選び方、大学院の入学試験について書く予定です。 

 

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