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仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

院生部屋に宿泊する話

先日、書いた院生の食事と自炊の記事↓

naka3-3dsuki.hatenablog.com

 

今回は、この続編として、院生部屋に宿泊する時の話です。

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【目次】

1.院生部屋って、そもそも何?

 上の自炊記事で言うところの、実験やゼミを目的とする教室以外で、大学院生(と学部生)が研究生活をするのに、与えられる部屋のことです。学生一人一人に個人机と本棚がセットで与えられ、そこにPCや本、筆記用具などの私物を保管して、研究活動ができるように環境が整えられています。そして、場所を指す場合の「研究室」とは、大体、この院生部屋を言っていることが、本ブログでは多いです。

 

もちろん、同じ指導教員のA先生に師事している院生・教職員のゼミのようなグループを指して、「A研究室」ということもありますが、ひとまず、本記事では前者の場所を指す意味で捉えてください。

 

院生部屋もいろいろ、あります。例えば、私が学部時代に入ったことのある文系大学院の院生部屋は、1フロア全体に衝立や本棚を置いて仕切りをし、そこに沢山の机が置かれた、昔の俳優が集う「大部屋」のようなところでした。仕切りによって、どこからどこまでが「〇〇文学専修」の院生の机が集まっている、というように専修や講座ごとにエリアが決まっていました。

 

上のようなパターンとは別に、理系の実験系の大学院では、ゼミや研究分野ごとに研究棟の1つの階に実験室と院生部屋が固まって配置されたところもありました。この場合、院生部屋は前出の文系大学院よりも狭く、ゼミ単位で1つの院生部屋を使う、という感じでした。ちなみに、私のいた研究室も、こちらのゼミ単位で使うタイプの院生部屋でした。

 

実は、院生の食事と「化学棟」での自炊~研究室でごはんを食べる話~ の記事では触れていませんでしたが、「文系棟」のほうは「化学棟」ほど、便利なガス配線は来ていませんでした。そういうわけで、私の研究室と隣近所の理系人類学の研究室は大体、電子オーブンレンジや電気ポット、冷蔵庫等の家電を、院生部屋の入口付近にあるセラミック製の洗面台に配置し、給湯コーナーとしていました。

珈琲やお茶を飲むとき、陶器の湯飲みやマグカップを洗っていて、うっかり落として割ってしまったことも数回。金属製の流し台を使うと陶器は割れにくいので、化学棟を使う研究室がうらやましかった、ということもあります。

 

2.実際の院生部屋での宿泊生活

同期のいた研究室の話では、院生部屋の個々人の机があるスペースに衝立と本棚を置いて入口を作り、部屋全体の入口側の半分に大きな机とパイプ椅子を並べて、ゼミスペースにしていたところもありました。つまり、院生たちのプライベートスぺースと、ゼミ以外のメンバーが来た時にも対応できるようにする接客スペースを確保していたんです。

 

なぜ、こういう院生部屋の使い方をしたかというと、早い話、より生活するための道具を置くため、というのが理由の1つにあります。論文執筆や学会発表の準備、実験のデータを取る時等で多忙になって来ると、「自宅や寮との行き来する時間さえ、惜しい!」という時も研究者にはあるわけです。そういう時期に、夜を徹して作業するため、院生部屋に宿泊する学生がいるので、プライベートスペースは必要なんですね。

 

宿泊セットとしては、基本的なものとして、大学近くの銭湯に行くための洗面器にシャンプーや洗顔石鹸とボディソープとタオルのセット、靴下や下着に着替えといった衣類。人によっては、コスメ用品、寝袋も持ち込んでいた人もいます。

 

あと、「化学棟」の院生部屋では、人数が少ないところだと、折り畳み式のベッドを収納していました。実験の結果が明け方になるのに合わせて、ベッドを日付が変わるくらいに開いてマットやシーツを敷き、横になって仮眠をとる。というところもありました。そういうところには、枕やクッション、マットやシーツもありますし、夏休みや冬休みにこっそり、ベランダで布団を干していることもあったようです。

 

連泊しない場合は、キャスター付きの椅子やパイプ椅子を三つ並べて、頭・腰・足先の3点を支えるように横になり、仮眠をとるといった院生もいました。この方法にチャレンジした人の話では、翌朝に院生部屋の接客スペースにやって来た先生に見つかり、気まずい思いをしたことがあるそうです…。

 

食事に関しては、「化学棟」ほど自炊ができないため、電子レンジや電気ポットを使った料理が中心になります。私の実体験では、博士論文を書いていた時期、大学近くのスーパーでお米を買ってシリコンスチーマーで炊飯し、それを持ってきていたタッパーに詰めて冷凍庫に保存。一週間ほどかけて、消費したことがあります。あと、冷凍食品のコーナーでカボチャやブロッコリー等の茹でて冷凍された野菜を買ってきて、おかずに加えたり、身体の調子が悪いときは梅干しも加えて御粥をスチーマーで作ったり、手間でしたが楽しかったです。

 

3.宿泊生活の困ったこと

実際、こういった生活で多少は作業が捗っていました。が、いいことばかりではありません。

特に、男女混合の院生部屋の場合、どうしても衛生面や生理的なところで、どちらかが我慢を強いられることがあります。

 

同期の男性院生の話によれば、が修士論文の締め切り間際、たまたま、研究室の隣の講座に同期が女子院生ばかりで空き教室を占領(期末時期で学部生も少なかったこともあり)し、寝泊まりしていたため、だいぶ気をつかったそうです。冬で、トイレや給湯室に女子院生が向かう時は、察知してそっちの方向に行かないようにしたり(執筆者注:トイレでは化粧を落としたり、洗顔したり、着替えたりするケースも別の女子院生に聞いたらあるそう)、居づらくなった同期は別の階で男子だらけの研究室に泊まりに行って朝食を食べてきたり。そんな3日間を過ごしていたそうです。

 このほか、自炊の匂いが原因で、ゼミのメンバー同士でトラブルになることもあったそうです。

 

防犯上の理由から夜12時を過ぎると、警備員が灯のついた部屋にやってきて、帰宅を促したり、防犯上の理由から22時を過ぎると研究棟自体に入れなくなったり、施設や部局によっても、宿泊禁止にしているところもあるようです。

 

研究活動のためとはいえ、万が一、院生部屋に宿泊することがあったら、周囲の方々が不快にならないよう、注意を払って準備をしたいものだ。今回、記事を書いていて、大学院を出てから思った私でした。

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