仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

【2017.8.8_2052追記:続報】「山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴」(河北新報)

<本記事の内容>

1.はじめに

本記事は、先月末に公開しました次の山形大の学生の「アカハラ自殺」の記事:

naka3-3dsuki.hatenablog.com

これに関して、河北新報による続報:

www.kahoku.co.jp

および新たに分かったことを補足・改めることを目指して、書きました。焦点を当てるのは、山形大学公式サイトにあった、ハラスメントのガイドラインの一部に当たると思われる、

キャンパス・ハラスメントの防止について|国立大学法人 山形大学

というページの一覧表に掲載されている

ハラスメント申立てに対する対応|国立大学法人 山形大学

です。本記事では、これらの通則を河北新法の今回の報道と照らし合わせて、実際に申し立がどのようなプロセスを経て、またどの組織が作られてハラスメントの調査・認定を行ったのか、先の記事での私の誤った推定を改めることを目的としております。

 

先にお断りさせて頂きますが、ハラスメント加害者だと認定された助教、その周囲の山形大学の関係者の方々、まら亡くなった学生、およびその遺族の方々については、記述する対象としておりません。どうか、ご理解頂けたら幸いです。

 

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2.「山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴」(河北新報)の報道内容から新たに分かったこと

先に、『河北新報』のオンラインニュースの内容を読みます。

 

山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 

 山形大工学部(米沢市)の男子学生が2015年11月、指導教員の40代の男性助教アカデミックハラスメントアカハラ)を苦に自殺していたことが3日、分かった。大学が設置した第三者調査委員会は自殺とアカハラの因果関係を認定。大学は約1年後に助教を停職の懲戒処分としたが、学生の自殺は公表しなかった。

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 学生の両親は助教と大学に計約1億1900万円の損害賠償を求め、山形地裁に提訴。先月25日の第1回口頭弁論で、第三者委の調査報告書を証拠として提出した。助教と大学はともに答弁書で争う姿勢を示し、大学側は「(報告書の内容は)そのまま大学の判断となるものではない」などと反論した。


 両親の訴えによると、当時4年の学生は自殺の直前、スマートフォンに「助教を恨んでいる」という趣旨のメモを残していた。両親は自殺前、工学部の後援会や保護者会などで学生が悩んでいる様子を学部長ら複数の教員に相談したが、大学側から適切な対応はなかったとしている。


 大学は両親の求めで、外部委員4人による「工学部キャンパス・ハラスメント防止対策委員会調査委員会」を設置。調査委は16年6月、(1)助教によるアカハラがあった(2)自殺とアカハラには因果関係がある(3)大学は学生の自殺前、両親の相談に対処しなかった-との報告書を作成した。

 

 大学は16年10月、助教が研究室の複数の学生に長時間、説教をしたり、不機嫌な態度を示したりする行為を日常的に繰り返したとして停職1カ月の懲戒処分とした。処分の発表時、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せられた。


 小山清人学長は「自殺に関しては個人情報保護の観点から非公表とした」と説明。報告書の指摘や大学側の責任の有無については「ノーコメント」とした。

2017年08月04日金曜日

山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 | 河北新報オンラインニュース

 

今回の事案は、『河北新報』のオンライン記事にあった「山形大生自殺をめぐる動き」にまとめられています。先の拙記事では、『山形新聞』と『読売新聞』の7月25~26日の報道をもとにして、整理した経緯は以下のようなものでした。

 

  • 時期不明:山形大の「工学部に在籍」する「40代」の男性助教は、「研究室に所属する学生複数人に対し、以前から長時間の説教」したり、「口を利かないなどの言動を繰り返し、自らが望む行動を強要」した(読売新聞によると、助教は、これらの行為を「日常的に繰り返していた」)
  • 2015年ごろ:この助教の研究室に所属していた学生が自殺した
  • 2016年10月31日:山形大は助教が「相手の意思に反する要求などアカハラに当たる行為をしたとして、停職1カ月の懲戒処分」を下し、この「助教は処分を受け入れたという」(*なお、両新聞ともに山形大学は「処分発表の際、学生の自殺には触れていなかった。助教アカハラが発覚した詳細な経緯も明らかにしていない」とのこと)
  • 2017年7月25日:「学生の遺族は大学側に損害賠償を求めて山形地裁に提訴」しており、この日に「第1回口頭弁論が開かれ、原告と被告双方の代理人は弁論後」、読売新聞の取材に対し、「裁判で主張を明らかにする」と話し」た
【2017.8.4_1315リンク切れ確認済み_報道】「山形大の学生が自殺、遺族が提訴 アカハラで処分、助教の研究室所属」(山形新聞)等について考えたこと - 仲見満月の研究室

 

河北新報の報道では、

山形大工学部(米沢市)の男子学生が2015年11月、指導教員の40代の男性助教アカデミックハラスメントアカハラ)を苦に自殺していたことが3日、分かった。大学が設置した第三者調査委員会は自殺とアカハラの因果関係を認定。

山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 | 河北新報オンラインニュース

 していたにも拘わらず、「大学は約1年後に助教を停職の懲戒処分としたが、学生の自殺は公表しなかった」ことが新たに分かりました。つまり、今月3日に「男子学生が2015年11月、指導教員の40代の男性助教アカデミックハラスメントアカハラ)を苦に自殺していたことが」新たに分かった、という読み取り方ができます。この報道内容からは、遺族が山形大学側を提訴したことによって、助教のハラスメントと学生の自殺が強く結びついていたことが判明した、と解釈できます。

 

なぜ、遺族の提訴によって、助教のハラスメントを苦に学生の自殺がはっきりした、と読める書き方が、河北新報でなされたのでしょうか。

 

先の【2017.8.4_1315リンク切れ確認済み_報道】「山形大の学生が自殺、遺族が提訴 アカハラで処分、助教の研究室所属」(山形新聞)等について考えたことの経緯の続きに私が書いたことは、

今回の山形大の「アカハラ自殺」では、報道内容から分かる情報をもとに、仮に学生が自殺した2015年以前に何らかの形で大学側の相談室等にハラスメントの訴えや報告があったとします。大学側が調査を始めた後、学生が自ら命を絶ってしまい、それから後も継続して調査が進められ、山形大学は2016年10月31日に「アカハラに当たる行為をした」と判断を行い、 助教に処分を下しました。

【2017.8.4_1315リンク切れ確認済み_報道】「山形大の学生が自殺、遺族が提訴 アカハラで処分、助教の研究室所属」(山形新聞)等について考えたこと - 仲見満月の研究室

ということです。つまり、最初の山形大のアカハラ自殺に関する記事で、私は先の記事の「3ー3.ハラスメント申立てに対する対応を読む」で詳しく触れた、山形大の公式歳のにある「ハラスメントの申し立てに対する対応」の手続きに則って、亡くなった学生がハラスメントに関する相談に留まらず、ハラスメントの申立ての段階まで進めていたと仮定してお話をしておりました。

 

しかし、河北新報の伝えるところによると、学生の両親の求めによって、「外部委員4人による工学部キャンパス・ハラスメント防止対策委員会調査委員会」を設置」し、

 調査委は16年6月、(1)助教によるアカハラがあった(2)自殺とアカハラには因果関係がある(3)大学は学生の自殺前、両親の相談に対処しなかった-との報告書を作成した。

山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 | 河北新報オンラインニュース

されています。両親の求めは、「ハラスメント申立てに対する対応|国立大学法人 山形大学」のガイドラインの手続き上、

相談員は、申立てを行う者(以後「申立人」という。)又はその依頼を受けた代理人の承諾を得た後、当該事案を管轄する各部局の「キャンパス・ハラスメント対策委員会 (以下「対策委員会」という。)」に相談記録を送付すると共に、相談記録を送付したことを「相談記録送付通知書」(規程第17条第3項に規定する別記様式2)により、全学の「キャンパス・ハラスメント防止委員会(以下「防止委員会」という。)」委員長に送付します。

ハラスメント申立てに対する対応|国立大学法人 山形大学

の段階に当たると考えられます。

 

つまり、学生自身は山形大の相談室等の機関に「ハラスメント申立て」をする段階まではいかずに亡くなった可能性があります。そして、その両親が代理人として「申立て」を行ったと認められ、「当該事案を管轄する各部局の「キャンパス・ハラスメント対策委員会 (以下「対策委員会」という。)」に」両親の「相談記録」が送付され、今回は外部委員4人による工学部キャンパス・ハラスメント防止対策委員会調査委員会」」が設置され、工学部の第三者委員会(対策委員会)は2016年6月、

  • (1)助教によるアカハラがあった
  • (2)自殺とアカハラには因果関係がある
  • (3)大学は学生の自殺前、両親の相談に対処しなかった

という報告書を作成したのでしょう。

 

両親が代理人として「ハラスメント申立て」の手続きを行った段階で、その相談記録は山形大学ガイドラインに従えば、工学部キャンパス・ハラスメント防止対策委員会調査委員会(以下、工学部の対策委員会)だけでなく、山形大学の全学の「キャンパス・ハラスメント防止委員会(以下、防止委員会)委員長に送付はされているはずです。

 

第三者調査員会が助教アカハラを自殺と因果関係があったと認定したのは、学生が亡くなった2015年11月から約8か月後の2016年6月。因果関係は認めたものの、河北新報によれば、

大学は16年10月、助教が研究室の複数の学生に長時間、説教をしたり、不機嫌な態度を示したりする行為を日常的に繰り返したとして停職1カ月の懲戒処分とした。処分の発表時、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せられた。

山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 | 河北新報オンラインニュース

ということです。

 

つまり、大学側は代理人の訴えの記録を工学部の対策委員会、および全学の防止委員会委員長に上げたものの、調査・報告、および「処分の発表時、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せ」たことから、今回の事案を工学部内部の問題としてとどめておこうとした大学側の姿勢が隠れているように、私は感じました。 

確かに、「ハラスメント申立てに対する対応|国立大学法人 山形大学」に則って、山形大のアカハラ自殺は調査・報告が行われましたが、それには通読した限り、やはり、ガイドライン自体に各部局の対策委員会の対応で止まり、ハラスメントを事案によっては、自殺者が出たとしても大学全体の問題としては扱わない、という思惑がみられてしまいました。

 

このアカハラ自殺を工学部の問題にとどめようとする思いは、

先月25日の第1回口頭弁論で、第三者委の調査報告書を証拠として提出した。助教と大学はともに答弁書で争う姿勢を示し、大学側は「(報告書の内容は)そのまま大学の判断となるものではない」などと反論した。

山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 | 河北新報オンラインニュース

部分にも感じてしまいました。私の邪推だとよいのですけれど…。

 

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3.河北新報の報道に見る山形大学側と大分大学等の事案について

先の河北新法の報道に見る山形大側のアカハラ自殺に関する事案について、新たな情報をまとめると、

  •  学生自身は山形大の相談室等の機関に「ハラスメント申立て」をする段階まではいかずに亡くなった可能性があること
  • 学生両親が代理人として「申立て」を行ったと認められた可能性
  • 両親の訴えの相談記録によって、工学部の対策委員会が組織され、調査・報告によって、学生の自殺と助教のハラスメント行為の因果関係が認定され、助教が処分された
  • 山形大学のハラスメントに対するガイドラインも含めて、大学側は「処分の発表時、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せ」たことから、今回の事案を学部内部の問題としてとどめておこうとした可能性があること

の以上、4点です。

 

ここでは、今月の8月1日に書きました、次の大分大学の経済学部生の事案:

naka3-3dsuki.hatenablog.com

を中心に、河北新報の報道に見る山形大学側の事案への対処を比較してみます。

 

大分大学では、経済学部で次のような「アカハラ自殺」が起こりました。

  • 2014年7月~2015年1月:男子学生は、ゼミの男性講師に「「稚拙すぎます」などと否定・叱責する言葉を繰り返し」メッセージをLINEで送られる
  • 2015年2月:当時経済学部3年の男子学生が自殺
  • 時期不明:父親の訴えで、大分大により検討委員会が設置され、「学生の家族や友人ら」の「関係者22人から事情を聴き」、また男子学生のスマートフォンから無料通信アプリ「LINE(ライン)」の記録を調査し、元講師の否定・叱責行為を明らかにした
  • 2015年3月末:男子学生を指導していた講師は今年3月末で退職*1
  • 2016年12月27日:委員会の報告書が発表され、男子大学生は「アカハラが自殺の原因」で亡くなったと認められ、また、委員会は、講師の指導者である准教授の周りからの声に応じて調査しなかった責任、また学生の安全に配慮する注意義務違反にあたると大学側の責任にも触れた(中略)
  • 2017年1月18日付け:監督責任を問い、前経済学部長(57)とゼミを指導する准教授(37)を文書訓告の処分にした
  • 2017年1月25日:大分大学と遺族と示談が成立した

 (【過去の報道から】「大分大の学生自殺「アカハラが原因」 検討委が報告書(朝日新聞デジタル)等について考えたこと - 仲見満月の研究室) 

 

河北新報の報道によって新たに分かった山形大の対応と比べると、大きなところでは以下の2点です。

  • 山形大学大分大学のどちらにもハラスメント対策のガイドラインがあること(いずれも、大学公式サイトに掲載されているもの)
  • ハラスメントの申立てについては、被害者が申立てる段階まで行かずに亡くなったとしても、被害者が学生等の場合、代理人が申立てを行い、ハラスメントに対する調査・報告を行う委員会を大学側に組織させることができる(ガイドラインに明記)

特に、2つ目のほうは、ハラスメント被害者が2つの事案のように亡くなってしまっても、その被害を知っている誰か、例えば遺族が代理人として、申立てを行い、大学側に調査・報告をさせる委員会を立ち上げさせるよう、判断しているところは、大きいと思います。現状、研究機関で苦しむハラスメント被害者にとって、心身の健康上の問題で、自分で申し立てをできない場合、代理の人物を立てられることは、大きな希望となるのではないでしょうか。

 

逆に、異なるのは、次のポイントです。

  •  山形大は、学生の自殺とハラスメントの因果関係を認める報告をした後、問題の助教の停職1カ月の懲戒処分発表時に、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せた。一方、大分大は、男子大学生は「アカハラが自殺の原因」で亡くなったと認め、ハラスメント行為をしていた講師の指導役であった准教授、また前経済学部長を監督責任を問い、文書訓告の処分にしたことを、学長がマスコミに発表した
  • 山形大学のケースでは、「学生の両親は助教と大学に計約1億1900万円の損害賠償を求め、山形地裁に提訴。先月25日の第1回口頭弁論で、第三者委の調査報告書を証拠として提出した。助教と大学はともに答弁書で争う姿勢を示している。一方、大分大学のほうは、遺族と示談が成立した

 

2つの大学のケースで異なる姿勢は、各「アカハラ自殺」の自殺から経緯、起こったこと、加害者の処分を含めて、「学内外に公表するか、否か」だったことではないでしょうか。翻って言えば、公表するかどうかの問題は、ハラスメント事案の問題を学部の外に持ち出し、大学全体の問題として取り組むことにより、遺族、もっと言えば大学を取り巻く社会に対して誠意を示すことにも繋がるということではないでしょうか。

 

河北新報の報道によると、山形大学

小山清人学長は「自殺に関しては個人情報保護の観点から非公表とした」と説明。報告書の指摘や大学側の責任の有無については「ノーコメント」とした。

(山形大生アカハラで自殺 1年半以上公表せず 遺族は大学側を提訴 | 河北新報オンラインニュース)

とあります。確かに、自殺者の方のプライバシー保護に関しては、非常に慎重にならなければなりません。

 

一方の大分大学のケースでは、ハラスメントの問題解決に向けた大学のガイドラインに「(7)学長・部局長のとるべき措置」として、「学長は,法人としての対応を被害者に知らせるとともに,被害者の利益を最優先させ,当事者のプライバシーに配慮しながら,経過と結果の概要を学内に公表」するという明記がありました*2。実際は、学外の新聞社の取材に、学生の自殺の経緯、第三者委員会による調査と報告によるアカハラが自殺の原因であったことの認定、そして監督者の処分について、学長が発表しました。

 

加えて、2015年3月末で大分大学を任期切れで退職した、ハラスメント加害者の元講師にの処罰は、大分大のガイドラインに沿うと、

「(6)制裁~処分などの措置~」「当事者の一方が法人等の構成員以外の者であるときには,理事(総務担当)に必要な対応をするよう要請します」という一文があります。よって、委員会の報告前、大学を退職していた元講師は、 「法人等の構成員以外の者」の扱いとなり、理事を通じて何らかの制裁を加えられる手段が明記されています。つまり、ハラスメントの元講師は大分大学をハラスメント認定前に退職したからといって、処罰を逃れられないと考えられます。

 

山形大学のケースに戻ると、私としては関係者のプライバシー問題に気をつけながらも、「処分の発表時、学生が自殺したことやアカハラ発覚の経緯は伏せられ」るようなことはしないほうがよかったでしょう。せめて学内にはハラスメントが原因で自殺した学生がいること、およびその経緯についても、公表すべきだったと思います。

 

新聞社の取材に対し、アカハラ自殺の一連のことを発表した大分大と、今回の事案を学部内部の問題としてとどめておこうとするように私が感じた山形大の動きを比べると、やはり、遺族の対応も違ってくるのではないでしょうか。

実際、裏側で何が起こっていたのかは不明ですし、そのあたりの遺族の心境は報道されておりませんが、大分大学は遺族と示談が成立し、山形大と問題の助教は学生の両親に損害賠償を求めて山形地裁に提訴されています。

 

追記としまして、【過去の報道から】「大分大の学生自殺「アカハラが原因」 検討委が報告書(朝日新聞デジタル)等について考えたこと の「5.補足アカハラの学内外への公表について」で書いた広島大のケースでは、学生に対するハラスメント内容やその経緯、および加害者の大学教員の処分について、朝日新聞デジタル広島大学の公式サイトで発表しております。が、学生と大学教員、および他の被害者学生の所属学部は伏せてられていました。

 

ハラスメント事実の学内外への公表は、どの範囲まで情報を公開するのか、どう内容を表現するか等、非常に難しいところはあります。しかし、広島大学のように、当事者の部局情報を伏せると共に、下線部のように一文添える方法がひとつのやり方ではないでしょうか?

 

 

4.最後に 

河北新報で続報の出た山形大の事案、および大分大の事案。いずれも、学生の自殺、遺族の訴えと委員会の立ち上げと調査、そして自殺とアカハラの因果関係の報告と関係者の処分。更に、これら一連の学内外への公表まで、どちらも大学独自に定めたハラスメントに関するガイドラインに沿って、またその範囲で対応がなされたと考えられます。

 

いずれも、被害者の学生が苦しみ、自ら逝ってしまう、悲しい結果となりました。重ねて、亡くなった学生の方々が安らかでいらっしゃること、お祈り申し上げます。

 

それから、ブログ等で何度も訴えていますが、ハラスメントを受けるのが辛くて、耐えられない人が周囲にいたら、気が付いた時点で、身体やメンタルが専門の医療ケア機関に繋いでください。大学のもつ福利厚生制度で追いつかない場合は、外部の医療機関に連れていくのがベターかもしれません。

 

本記事のおしまいに、先の広島大学のハラスメント相談室に関する取り組みを消化した本が近々、出るそうですので、機会があれば読んでみようと考えていることをお伝え致します。 それでは、失礼致しいます。

 

 

 

5.追記:山形大学の対応についてのまとめ(2017.8.8_2052追記)

モーメントにお世話になっている水無月さんがまとめておられました。ざっと拝読して、思ったことをツイート致しました。追記として、自分の引用ツイートをリンクさせて頂きました。 

 

*1:この講師は、2016年3月に任期切れによる退職をしていた:「大分大、前学部長・准教授を処分 アカハラ自殺問題 /大分県 」、朝日新聞、大分朝刊、2017年1月31日、27ページ参照

*2:イコール・パートナーシップの推進に関するガイドライン/お知らせ|国立大学法人 大分大学

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