コンピューターの入力デバイスの未来~「「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来」(ダイアモンドオンライン)他~
<今回の内容>
- 1.はじめに
- 2.「若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く」(NEWSポストセブン)を読む
- 3.「スマホ世代ばかりの新興国で キーボード入力は時代遅れれに」 (「「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来」、ダイアモンドオンラインより)
- 4.「デスク上のパソコンは邪魔物に すべての業務がスマホになる日」(「「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来」、ダイアモンドオンラインより)
- 5.最後に
1.はじめに
若者のPC離れ、キーボードよりもフリック入力の方が速いタッチで打てる人が増えてきている、という話は、以前から次の記事をはじめ、複数のネットニュースで見てきました:
新連載・甲斐寿憲のキニナルモバイル:「PCを使えない学生が急増」の問題点 (1/5) - ITmedia ビジネスオンライン
今回は、次の週刊誌のオンライン記事で、大学の現場で昨今のレポートや卒業論文等での課題について、どれだけ大学生のキーボード入力の離れがあるか、概要を見ていきたいと思います:
その後、実はPCのキーボード入力は日本だけでなく、アジア新興国の企業の経営者や社員でも起こっているということも、実は起こっていましたよ、ということをお伝えしたいと思います:
「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来 | 今週もナナメに考えた 鈴木貴博 | ダイヤモンド・オンライン
2.「若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く」(NEWSポストセブン)を読む
まず、若年世代のPCでのキーボード離れがどれくらいの程度であり、フリック入力の実態があるのか、記事で見てみたいと思います。少し、長めの記事ですので、適当に区切って、私がコメントを入れていきます。
若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く
2017.08.16 07:00
今春、男性新入社員が部下となった、大手商社勤務の30代会社員が嘆く。
「配属直後、翌日の会議で使う資料を作るように指示したところ、左手でスマホを持ち、フリック入力でパパッと調べものをしながら、右手でノートにメモしてるんです。不思議に思ってしばらく眺めていると、今度はメモした内容をパソコン(以下、PC)に打ち込み始めました」
だが、上司の驚きはこれだけではなかった。タイピングがめちゃくちゃ遅いのだ。
「キーを1つ1つ確認しながら、ゆっくり入力しているんです。たまりかねて、“ブラインドタッチできないの?”と聞くと、堂々と“できません”って…。調べものの検索もスマホの方が慣れてるからと、PCを使わないんです」
(※女性セブン2017年8月24・31日号、若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く│NEWSポストセブン)
スマホのフリック入力で調べものは、私もブログを書く際、ネタをブラウザアプリのお気に入りや、はてなブックマークやら、入れておくことがありますし、PCを開いて入力するスペースがない時は、スマートホンは便利です。
「タイピングがめちゃくちゃ遅い」のと、「「キーを1つ1つ確認しながら、ゆっくり入力しているんです。たまりかねて、“ブラインドタッチできないの?”と聞くと、堂々と“できません”って…。調べものの検索もスマホの方が慣れてるからと、PCを使わないんです」」という、男性新入社員の方の気持ちは、スマホでの調べもの率がアップした私には、納得できるものです。あと、上司の方にツッコミを入れるとすれば、ブラインドタッチはアラサー世代だって、私みたいにサクサクこなせない人は一定数いますよ?
それに、昨今のタッチパネルなら、私みたいに手書き入力の方が速い人もいると思います:
話が少しずれましたが、ここではキーボード入力→フリック入力のほうに、若年世代がシフトしてきている、という事実がどういうことか?新入社員を送り込んでくる大学では、何が起こっているのか?ということを見ていきましょう。
だが、決してこの新入社員だけが特別なわけではない。東京大学大学院情報学環の橋元良明教授が言う。
「名門と呼ばれる大学の学生はPCを使っているが、それ以外の大学の学生はPCを使わない率が高い。レポートもスマホで作成する」
進学・就職情報などを手がける「マイナビ」の調査によれば、2017年3月卒の大学生の97.4%がスマホを持っていると答えている。ほぼ全員がスマホ所有者なのである。
一方で自分専用のPC所有率は71%(2017年、NECパーソナルコンピュータ社調べ)とガクンと下がる。
「大学側も本格的な卒論を書かせたりするところが少なくなっていますし、レポート程度ならスマホや大学のPCルームで事足ります。彼らはスマホで何でもできると思っていますから。またPCは高価だからいらないという考えの学生が多いのが現状です」(橋元教授)
((※女性セブン2017年8月24・31日号、若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く│NEWSポストセブン)
私が修士院生だった2010年代前半の頃、スマートホンが定着した時期と勝手に見ております。学部生に比べて、要修了の授業単位が4分の1ほどになる修士課程においても、それなりにレポ―ト課題はありまして、私はこのあたりから修士院生にもフリック入力が速くなり、レポートや修論の一部はスマホで書いていた人はいると思います。ちなみに、私はその頃、スマホのアプリが使えるという謎の高機能ガラケーを使っておりまして、テンキー入力で修論の一部をメールで書き、PCのメールボックスに送信して蓄積しては、自宅か研究室のPCでコピーして、編集していく作業をしておりました。
スマホを私が使い始めたのは、その高機能ガラケーのテンキーが利かなくなり、フリック入力とテンキー入力の両方ができるタイプのがギリギリあった、博士課程入りたての頃でした。フリック入力に慣れなくて、キーボード入力のほうが大量の文字入力になれていた私は、無線キーボードを買って来て、そのスマホに接続して、メモ帳に図書館で調べた資料内容の一部を書き写してみたんですが、どうにも画面が小さくで、やりづらかったです。スマホはPCからといって、大量の文字を打ち、その文字並びや段落の構成のバランスを視覚的に確認しながら、ライティングしていく私のような人には向かないという結論に至りました。
ただ、それは私がPCでのキーボード入力のほうに慣れていた結果であって、フリック入力のほうに触れるのが成長期において先であった世代であれば、話は大きく変わってくると思います。「進学・就職情報などを手がける「マイナビ」の調査によれば、2017年3月卒の大学生の97.4%がスマホを持っていると答えている。ほぼ全員がスマホ所有者なのである」ことと、「一方で自分専用のPC所有率は71%(2017年、NECパーソナルコンピュータ社調べ)とガクンと下がる」という事実であれば、そりゃ、フリック入力のほうに現在の20代が親しんでいるのは、不思議ではありません。
神奈川大学非常勤講師で情報処理を教える尾子洋一郎さんは若者のPC離れの理由についてこう語る。
「彼らは初めての携帯がスマホという世代。だからPCの電源を入れることなく、ネット世界と繋がってきたため、PC自体が苦手なんです。だから若者にとってはPCのキーボード入力より、スマホのフリック入力の方が断然速い。90分授業の中で、時間内に課題の文書を仕上げられない学生も少なくありません」
実際、冒頭の新入社員も「使えないキーボードで打つよりも速いし、慣れたスマホの方がストレスが少ない」とあっけらかんと話したという。前出の橋元教授はそんな若者を目の当たりにして、日本の未来を危惧している。
「もちろん大学生でも向上心が強い子はPCを使いますし、ワードやエクセルなどのソフトも使いこなす。一方で、そうではない学生はブラインドタッチもできず、社会に出ても仕事を任せてもらえないなどの問題が生じています」
((※女性セブン2017年8月24・31日号、若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く│NEWSポストセブン)
ときどき、聞く学校の個人情報を流出させたとか、オンラインゲームのセキュリティの「穴」を 突いたとか、若年世代のハッカーたちは、プログラムを読んだり、書き換えたりでキーボード派だったように聞きます。ただし、彼らは例外ということでしょうか。
「(前略)90分授業の中で、時間内に課題の文書を仕上げられない学生も少なくありません」と言われて、私は高校の情報科の授業で、エクセルの単元で表計算がどうしてもできず、どのキーの組み合わせで足し算、引き算になるのか、涙目になりながら居残りしていた日々を思い出しました。もうね、
冒頭の上司は今日も心の中でつぶやく。
「シニアに交じってパソコン教室に通うところから始めればいいのになあ…」
(※女性セブン2017年8月24・31日号、若者のPC離れ、キーボードよりフリックが速く上司嘆く│NEWSポストセブン)
というように、PCのキーボード入力に一本化したままではなく、フリック入力できるデバイスを開発する方向に日本のメーカーは移行したほうがよいと思います。
例えば、2016年のエイプリルフール企画だった、「Google日本語入力物理フリックバージョン」の動画ですが、ネット上のあちこちで「本当にこれ、ほしい!」という声が上がっておりました:
上の動画に登場するアイキャッチの物理フリックのキーボードの「GitHubで必要なパーツリスト・設計図を公開」されており、それをもとにパーツを作ってイベントに見本を出してしまった、ところもあったようです。他には、その物理フリックのキーボードを限定台数で販売した会社もあるんだとか、聞いたことがありました。
先の「Google日本語入力物理フリックバージョン」の動画では、工場の現場で実際に従業員がこのキーボードでフリック入力をして、作業をするシーンがありました。実は、こういった映像イメージは、もしかすると、既に新興国では現実化してきているかもしれないのです。それどころでなく、新興国では企業によって、若年世代のフリック入力に慣れた社員や経営者と、PCのキーボード入力のデバイス中心の日本企業の間で、ちょっと困ったことが起こってきているようなのです。
3.「スマホ世代ばかりの新興国で キーボード入力は時代遅れれに」 (「「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来」、ダイアモンドオンラインより)
第2項の最後に書いた新興国と日本の間で生じてきている「差」について、ここでは、
「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来 | 今週もナナメに考えた 鈴木貴博 | ダイヤモンド・オンラインの1ページ目下から読んでいきます。ちょうど、一年ほど前に掲載されたオンライン記事です。
2016.8.12
「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来
(前略)
近年、ある日本を代表するロボットメーカーのアジアでのシェアが落ちるという出来事があった。現地の販売チャネルからは「製品が時代遅れになっていて、競合におされている」という警報シグナルがあがっていたのだが、本社がそれに気づくのに遅れて製品改良が後手に回ったのだ。
それでそのメーカーの製品の何が遅れていたのかというと、操作パネルがキーボードのままだったのだそうだ。
他社製品はスマホと同じタッチパネルを操作パネルとして使っていた。これならスマホ入力に慣れているアジアの工場従業員にとっても使いやすいし、設計思想的にも用途や設置環境、ソフトウェアバージョン変更などに応じて柔軟に操作パネルのインターフェースを変更することもできる。
日本国内では同じ不満を工場の若手工員は感じていたそうだが、声が小さくて上には伝わらなかったようだ。ところがアジアの顧客の場合は、ロボットを使う工場の上の方の人間や、本社の購買意思決定者も、最初からスマホ世代という国が少なくない。アジアの変化に日本の本社のキーボード世代のおじさんたちがついていけなかった結果、シェアを落とすという、一風変わった業績悪化が起きたのだ。
「ある日本を代表するロボットメーカーのアジアでのシェアが落ち」ており、それは「操作パネルがキーボードのままだった」ことです。第2項で書いたように、
他社製品はスマホと同じタッチパネルを操作パネルとして使っていた。これならスマホ入力に慣れているアジアの工場従業員にとっても使いやすいし、設計思想的にも用途や設置環境、ソフトウェアバージョン変更などに応じて柔軟に操作パネルのインターフェースを変更することもできる。
ということが実際にアジアの工場で起きていたのでした。更に「日本国内では同じ不満を工場の若手工員は感じていたそうだが、声が小さくて上には伝わらなかったよう」であり、一方の「アジアの顧客の場合は、ロボットを使う工場の上の方の人間や、本社の購買意思決定者も、最初からスマホ世代という国が少なく」、結果的に「アジアの変化に日本の本社のキーボード世代のおじさんたちがついていけなかった結果、シェアを落とすという」、私からすれば「有り得るな」という業績悪化が起こってしまったようです。
4.「デスク上のパソコンは邪魔物に すべての業務がスマホになる日」(「「若者のパソコン離れ」が示唆する恐ろしい未来」、ダイアモンドオンラインより)
このダイアモンドオンライン記事の筆者は、日本のビジネスで使われてきた入力インターフェースとそれを使う世代の変遷を振り返りながら、今後はキーボード入力よりも、フリック入力が主流になっていくことを示唆しております。
デスク上のパソコンは邪魔物に
すべての業務がスマホになる日入力インターフェースが進化した場合、変化に取り残されるのは、実際のところ若者ではなく中高年だ。
私が社会人になった1980年代半ばは、ちょうど会社の業務が急激に手書きからワープロに移行した時期だった。この変化に団塊の世代の中間管理職のみなさんが、なかなかついていけなかった。
なにしろワープロのキーボードは不規則な配列をしている。あいうえお順やabc順ならともかく、あの大昔にタイプライターを発明した外国人が、よく使うキーを中央部に、あまり使わないキーを周辺にと設計したのがキーボードの起源なので、40歳になったおじさんに「これからは業務がこうなるので覚えなさい」と言っても無理な状況だった。
私の周囲のな親世代の人たちは、親戚のおばさんは、英語翻訳の仕事をしていたこともあって、タイプライターからワープロへの移行はスムーズにいったとのことでした。30代だった親世代の人たちは、必死にキーボード入力をスピーディーにできるよう、特訓したそうです。その時のワープロは、今も親父の部屋の引き出しで眠っているらしいですが…。
なのでこの時代の大企業では、中高年の管理職は自分では報告書を書かずに主にチェックする役割に徹するか、ないしは手書きの原稿を若い社員に渡してワープロで清書をしてもらうという形で業務が回っていた。
それと同じようなことが近未来の職場で再び起こるかもしれない。私を主人公にして、どういうことが起きるかを予測してみよう。
私はスマホ入力が苦手である。そもそも80年代の職場では入社前からパソコンが自宅にあった新世代扱いで、キーボードが触れないおじさんを内心馬鹿にしていたはずが、2000年代に入ってガラケーの時代が来ると一気に自分が時代遅れになった。
親指で高速に日本語を入力してメールするいわゆるガラケーのトグル入力方式に適応できずに、ケータイが使えなかったのだ。私は今でもメールはパソコンでしか打たない。ケータイのメールアドレスは他人には教えていないし、ケータイに届いたメールには返事もしていない。
あれ、トグル入力方式っていうんですね。私はスマホのフリック入力で誤りが多いと、トグル方式で入力しています。最近は、スマホの各キャリアに残っているケータイのメール機能アプリに届くメールすら、タブレットPCで開けるようにならないかな?と完全に筆者と同じく、フリック入力世代にとって、「おじさん、おばさん」と化してきています。
そしてスマホの時代が来て、フリック入力という非常に速い入力方法が出現した後でも、いまだに私はキーボード入力をしている。ところがスマホのキーボードは小さいので、長文は無理だ。そこでスマホと同じアプリをタブレットにインストールして、タブレットでLINEやフェイスブックを扱っている。
つまり、「入力」という観点で見れば私は時代に完全に取り残されていて、そのためスマホを使いこなせずに、一台余計にタブレット端末という大きな物体を持ち歩いている時代遅れなおじさんになってしまったのだ。
一応、LINEやFacebookもPC対応はしているし、PCのほうがタイムラインを大画面で見て、一度に大量の情報を見られるので、視覚的にはPCで私は見たい派です。ただ、トークやメッセンジャー画面のウィンドウの小ささ、あれ、本当に使いにくくてこまっております。スマホサイズに合わせているとすると、私も完全に時代遅れの化石ということでしょうか?まだ、TwitterのPCでのDMのウィンドウのサイズが大きくて、マシという感覚でおります。
こんな、おじさん、おばさんたちは近い未来、どうなるんでしょうか?筆者は次のように言っています。
やがて今の新入社員たちが30代になり、製品設計や業務設計の中心世代になると、パソコン中心の業務フロー自体が時代遅れであることに気づくようになるだろう。
あんな大きな物体に机を占領させておくよりも、業務はスマホで十分だということに気づき、会社の仕組みは今よりもずっとスマートなものに変化するだろう。
そうなった時代には、私も、そしてひょっとするとあなたも、小さな画面を老眼鏡でみつめながら苦々しげに、人差し指でぴょん、ぴょんとゆっくり左右に指を飛ばしながら短い文章を時間をかけて入力するようになるだろう。それを若手社員が「遅せーよ」と横目で冷笑する。そんな時代がもうすぐやってくるのだ。
最後の段落の「人差し指でぴょん、ぴょんとゆっくり左右に指を飛ばしながら短い文章を時間をかけて入力するようになるだろう」の一言に注目すると、これから20代の腱鞘炎と肩こり、首こりが右肩上がりに増えていきそうだな、というのが気になりました。
iPadやKindleなどタブレットPCもそうですが、更に小さなスマホって、手軽にどこへでも持っていけるから、リラックスした姿勢で、どこへでも皆さん、持って行ってみてしまうんですよね。そのせいか、先日、四肢を痛めて診察を受けに行ったクリニックでは、スマホ使用による身体の健康悪化のポイントをまとめたポスターがありました。そのなかには、確かに視力の低下、それから腱鞘炎や肩こり等にも注意してください、と書いてあったと思います。
現在のキーボード入力とフリック入力。果たしてどちらを長時間することが、健康にとってよいのかは、これから検証結果が出てくると思います。それまで、この結果は待ちたいと思います。
5.最後に
今回、週刊誌のオンライン記事と、ビジネス週刊誌のオンライン記事を取り上げて、どうやらコンピューターの入力デバイスは、キーボード入力からフリック入力へと切り替わっていくことが分かりました。偶に会う元指導教員の先生が使っている、スマホより数センチ大きめのタブレットPCにも、しっかりとフリック入力の機能は搭載されており、思いのほか、フリック入力は様々な広い範囲のデバイスにに入っていることが窺えました。
将来的に、コンピューターでフリック入力が主流になったとしても、タッチパネル方式を採用しておき、キーボード入力の選択肢を残しておく、ということで当面、おじさん、おばさんに仕事のしやすさを残しておいて欲しいと思いました。
加えて、1万~2万字台の論文を書いてきた私としては、先に書いたように、スマホや小さなPCの画面だと、その文字並びや段落の構成のバランスを視覚的に確認しながら、ライティングしていくのは、とても苦痛なものです。
Twitterで見かけた評論家か文学者の方のつぶやきでは、スマホで長文を書くことのメリットに疑問を持投げかけ、卒論をスマホで書いた学生の意見をもらい、それじゃぁ、書いた数千字の寄稿記事をスマホで書いてみよう、と挑戦された方がいらっしゃいました。出版された本に載ったのを見た瞬間、「段落の構成がガタガタだった」でショックを受けた、ということを後にTwitterで報告なさっておられました。一応、最後にPCの大きな画面で原稿の全体チェックをしたしたはずなのに、おそらく組版するとガタガタだったのには、気がいかなかったようです。
キーボード入力が少数派となり、フリック入力が主流になったとして、次は字間や段落構成といった、ビジュアル的なバランスが問題との関係が問題になっていくのか、と私はライター修行をしている身として、気になっております。一体、これからコンピューターの入力デバイスは、どうなっていくのでしょうか?
この2つの方式だけでなく、漢字を扱うことの多い論文を書いてきた私としては、手書き入力も、開発者の皆さまにはご検討頂きたいところです。