仲見満月の研究室

元人文系のなかみ博士が研究業界の問題を考えたり、本や映画のレビューをしたりするブログ

<マレーシア旅行>マレーシアに関する旅行ガイドブックの話あれこれ

(ここから2016.8.5の追記)

最近、公開しているマレーシア旅行シリーズの日記です。今回は、ガイドブックの話。

 

<以下、2010.8.27の記録>

 

ここ数日、荷物を解いたり、洗濯したりを繰り返していました。

 

帰ってきて、落ち着いたので、そろそろ、旅メモの整理をする時期かなと思い、「果物の王様」ドリアンやマレーシアの歴史を調べにかかります!

 

今回は、旅行準備の要であるガイドブックの話。

 

●地球の歩き方編集室『D19 地球の歩き方 マレーシア ブルネイ 2010~11』ダイヤモンド社、2009年

 トカゲと鴉の私書箱777-D19 地球の歩き方 マレーシア ブルネイ 2010~11

 

定番中の定番!持ち物から治安情報など、旅に最低限、必要な情報が「旅の技術」に載っています。ほぼ毎年更新しているので、最近開発が凄まじいKL各地のショッピングセンターや高原地のアトラクションセンターなど解説があって、助かりました。

(ここらへん、ほかの2冊には掲載なし)

 

ただし!マレーシア版を現地の人たちに読んでもらったところ、「マレーシアにの基本情報が大雑把すぎる!」とのこと。

  

東洋学やってる私としては、書き方があっさりし過ぎ!人口の多いトップ3マレー系・中国系・インド系の現在の微妙な民族関係を歴史分野の記事と繋げて書くとか、地域ごとのテーマ記事の間にコラムとして配置するとか、工夫すると◎です。

 

特に、マレーシアはマラッカやペナン島などの歴史遺産が集中する地域、キャメロン・ハイランドやパンコールなどリゾート地域、どちらも移民や政治的支配者交代の歴史が現在の観光地に反映しています。

訪れる前に知ってから行くと、知る前とは違った楽しみ方ができるのも醍醐味ではないでしょうか?

(院試で東南アジア史をかじったので、こだわって書いてみる。)

 

 

●JTBパブリッシング海外情報部 第二編集部編『ワールドガイド マレーシア・ブルネイ』JTBパブリッシング.2006年

トカゲと鴉の私書箱777-ワールドガイド マレーシア・ブルネイ

 

今回読んだガイドブック中、マレーシアの基本情報、歴史トピック、地域ごとの観光スポット、旅準備の記事など、旅に必要な記事の種類とボリュームのバランスが一番とれていたのは、これ!

 

国としてのマレーシアの基本情報がシンプルに冒頭でまとめられていて、終わりの「旅のインフォメーション」で詳しく触れられていました。テーマ記事の間に歴史トピックの記事、マレーシアの近況に関する記事をコラムとして挟んだ作りは、私個人としては見やすかったです。

 

巻末のインフォメーション記事には「本とCD」の紹介があり、旅行前、読んでおくとよい日本語の旅行記や現地の人気歌手CDの情報はありがたや!

 

短所は、毎年更新せず、前のバージョンと最新版の時間的間隔が『地球の歩き方』より長いこと。今回は2006年発行のもので、アマゾンを見た限り、これが最新版みたいです。(近年、開発の進むクアラルンプールのミッドバレー地域など情報がなくて、ちょっと困った)

 

JTBさん、そろそろ更新してください!!マレーシアは今、都市部の開発が盛んで、更新の間隔が短くないと旅行者たち、困ります。

 

 

●『まっぷるマガジン海外版A09 マレーシア』昭文社.2008年

トカゲと鴉の私書箱777-まっぷるマガジン マレーシア

 

3冊の中では一番大きくて薄い、ムック版のガイドブック。薄いぶん、『地球の歩き方』より厳選した旅情報しか載っていません。しかし、ぶ厚いガイドブックを持ち歩けないKLの街中、各空港で道に迷った時、かさばらないうえ、現地の慣れない交通機関を使うとき、巻頭の「街歩きMAP」は威力を発揮します!!

 

オールカラーで色彩豊かなマレーシアのフルーツやアクセサリー、リゾート地などを臨場感たっぷりに伝えているのも魅力です。

 

さらに、巻末のマレーシアのインフォーメーションと基本情報は、最低限必要な事項に絞っていますが、荷造り段階で用意する変圧器、コンセントの形タイプ、電話のかけ方など、旅の出発前と到着後はこれ一冊で足りる!というよさがあります。

 

短所は、ムックサイズなので大きいサイズであること。マップを外して使うにしても、折りたたんでポシェットに入れるとか、少ない情報をほかのガイドブックとの併用で補うとか、工夫が必要だと思います。

 

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以上、3冊を組み合わせて旅の準備から到着、日本までの帰国で使いました。うち、最初の2冊は400頁前後と厚く、そのまま持っていくわけにいきませんでした。

 

で、どうしたかというと『地球の歩き方』の要らない部分を引きちぎり、『ワールドガイド』のほしい情報の頁をコピーして『地球の歩き方』の関連ページに貼り付けました。これとは別で持ち歩き用に『まっぷるマガジン』の「街歩きマップ」と巻末の「マレーシアのインフォメーション」と「基本情報」をちぎってホチキスで止め、持って行きました。

 

一冊のガイドブックをもとに旅の準備をしていると、現地に着いてから困った!なんていうこともあるので、一冊は持ち歩き用に購入、他は図書館でいろいろ探してみてコピー&持ち歩き用のガイドブックに貼り付けるとか、情報確保を工夫してみてください。

 

準備段階での情報収集はガイドブックのほか、各国の政府観光局の情報サイトや在外出張所、現地の在外大使館や外務省ホームページ、自分の国にある友好親善協会に行き、地域別の冊子やマップを確保できます。

 

SNSのコミュニティに入ってみて、行きたい国や地域のグループやコミュニティアクセスし、できれば参加して質問トピック立ててみるとか、活用するとかなり生情報が手に入ります。

 

そうそう、一番重要な情報は詰まるところ、現地の人が持っています。

 

以下、実話による↓

今回、おんぶにだっこ状態で私が頼っていた現地人の友人ですが、ホテルを選ぶ段階から「海外旅行に不慣れな日本人女性一人で泊れる」立地条件で調べてくれたり、現地に着いてからは危ない地域を事細かに説明してくれ、マレーシアの複雑な発展の裏側をかいま見ることができました。

 

海外旅行に行く前、「事件に合わないように気をつけろ!」とか、ことさら強調して言う人がいます。私の両親もたいそう心配していましたし、現地の友人によるとスリや誘拐の標的になりやすい外国人は、ダントツ日本人なんだそうです。

 

幸い、私の周りには海外留学経験者や研究員としての海外長期滞在者が多く、行く前に服装で注意する点から現金管理方法まで、細かく指導していただきました。おかげで無事、帰国して記事を書くことができています。

 

確かに、日本にいた段階では「危険だ!!」と言われている国や地域がたくさんあり、実際、そういう土地もあります。しかし、そこで実際に生活している人たちや移住していった元外国人もいるわけです。そこで生活する人たちは、危険といわれている地域や土地に十分気をつけ、時に避けて暮しているのです。今回の旅で、それを一番、実感しました。

 

もし、この記事を読んでいる日本人の方で「私も海外旅行行きたい!」という方がおられれば、渡航前にしっかりした情報収集を心がけ、できれば現地の人に知り合いがいれば、できる範囲で質問してみてください。準備段階でできることは安全対策の要です!

 

そして、「日本人は世界的に最も犯罪のターゲットになりやすい」ということを肝に銘じたうえで、到着してからは現地の人が近づかない場所には絶対に行かない、一人で夜に出歩かない、など危機管理を常に頭の隅に置いておいてください。

 

そうすれば、楽しい旅ができるかと思います。

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