学会の変更手続や会費納入・未納などの状況を表計算アプリで作ってみた
私の周りには、フリーランスのグラフィックデザイナー、建築士、そしてライターのような人たちが、会社員、公務員、学校教員といったサラリーマンと同じくらい、います。読者の中にも、彼らと同じで確定申告の書類に毎年、この時期に苦しんでいる方々もおられるかもしれません。
年度末というと、大学・大学院の関係者は、卒業や修了、先生方だと転職で、いろいろと所属先が変わるというのは、出会いと別れの数だけあります。この所属先変更、それから職位や身分の変化は、学会を通じた研究活動をする上で、面倒な事態を生みます。
学会に登録している個人情報を新しいものに書き換えたり、職位や身分の変更によって会費の額がアップしたり(稀にダウンしたり)に合わせて、手続きをとらないといけないんですね。大学院を出たとき、この手続きを面倒に感じた私は、エクセルを使ってリスト化し、次に何をしたらいいのか、一目で分かるよう、表を作りました。
そういうわけで、今回は年度末の学会の変更手続や会費納入・未納など、状況を表計算アプリで作ってみたよ、っていう話です。次の表が、その一例です。
表1_博士課程修了直後の各学会の必要手続・会費に関する状況リスト(*すべて学会は架空のもの)
番号 |
学会名 |
必要な手続き |
手続きの経過 |
会費の金額 |
会費の支払い方法 |
1 |
東アジア生活史学会 |
学生会員→ 一般会員への手続 |
「会員種類変更届」をファックス送信済み |
2500→ 4000 |
振り込み票 |
2 |
東洋宗教学会 |
所属変更の通知・会費納入 |
変更済み・今年度会費支払済 |
3000 |
銀行引き落とし |
3 |
都市文化学会 |
住所変更・引落中止 |
事務局で受付済み・今年度会費支払済 |
5000 |
振込票による支払い法に変更済み |
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学会の合計費用 (1~3の合計) |
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12000 |
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左の最上段の行に、左から「学会名」、「必要な手続き」、「手続きの経過」、「会費の金額」、「会費の支払い方法」の項目を設け、いちばん左の列に各学会に番号をふりました。「必要な手続き」と「手続きの経過」は、学会の事務局に問い合わせたり、変更届を出したりするのに合わせて、更新してゆきます。
例として、1:東アジア生活史学会の「必要な手続き」として、会員の種類変更を届け出る、というものがあります。実は、多くの学会では正規の学部生・院生は、学生会員という扱いで、それ以外の大学・大学院を卒業・修了した、あるいは社会人などの一般会員より、安い会費が設定されていることがあります。大学院を出ると、学生会員ではなくなるため、その会員種類の変更を届け出ないといけません。一般会員になったら、一般会員の会費を確認して納入するという、タスクが発生します。
(稀に、再び大学院に入学する人がいて、一般会員から学生会員に会員種類が変わる人がいるらしいです)
だいたい、職業研究者は複数の学会に所属しているようで、多くて3~4くらい。私のように、境界領域をしていると、表1の倍の数の学会に入っている人もいます。表1の作成にはエクセルを使い、学会費の合計値を出しました。他にも、Googleのスプレッドシートを使っても、同じように学会費の計算ができると思います。
設ける項目は、研究者の個人個人によって変わってくるでしょう。私のは一例ということで、あくまでご参考までに、ブログで紹介してみました。