仲見満月の研究室

元人文系のなかみ博士が研究業界の問題を考えたり、本や映画のレビューをしたりするブログ

【'18.6.16_1515更新】Twitter説話「研究室の犬」by 仲見満月

先週8日、ツイートした一連のフィクション話をまとめておきます。

 

 研究職につくため、何に気をつけて、就職のために、どこまで業績を作ればよいとか、研究会の手伝いをすればよいとか…。どうアピールすればよいとか、考えすぎて、疲れてしまったよね、パトラッシュ。目の前を駆けて行った人たちは、そういう苦悩を出さない程度には、強かった人たちだったんだね。

 

 パトラッシュ、おいで。続けるって、大切なことなんだよ。ネロ君が絵を描き続けたように。そして、日常があまりにも狭すぎると、「こういうことをしても、いいんだ!心配してくれる人も、いるんだ」って、いうことに気づかないまま、お空へ召されちゃう人もいるんだよ。その意識は人を縛りつけちゃう。

 

 パトラッシュ、おいで。君をてなづけるようとする人がいるように、研究機関や会社や家庭、いろんな場所に、恐怖や圧力で人を支配して、異のままにしようとする人はいるんだ。しかも、無意識でやってしまう人もいるんだよ。そういうのって、支配・被支配どちらにも、結果的によいものは与えないよ。

 

 パトラッシュ、嫌なことには、きちんと嫌だと言わないと。だけど、嫌と言うのにも、判断するための基準や、感情があって、断っていいんだって分かってることが必要なんだよ。あまりに、日常の世界がせますぎると、そういう意思表示をしていいことに、気づけないんだ。

 

 パトラッシュ、大丈夫かい?この白ご飯に、カリカリのフード、それからお味噌汁の残り、いるかい?よく、食べるね。衣食足るって、大切なことなんだ。足りない人は、足りてる人を見て「ずるい」って感じて、足りてる人を引きずり下ろそうとすることがあるよ。嫉妬や憎悪は時に、広範囲を衰退させるよ。

 

— 仲見満月👻7/16テキレボ7th【委託-10】 (@naka3_3dsuki) June 8, 2018

 

 パトラッシュ、パトラッシュ。それから、たとえ今は、結果が見えなくても、10年、20年…50年という単位で見れば、大きな効果が見えることって、たくさんあるんだよ。そのためには、開発や研究に、材料や道具を買う資金や、関わる人が暮らすためのお給料がいるんだよ。時間も、お金もたくさん、必要。

 

 だからね、パトラッシュ。研究だけじゃないけど、いろんなことには、忍耐と継続が重要なんだ。教育もそうだよね。僕らが暮らす場所に、足りないものって、君は何だと思うかな。教えてくれない?

 

 パトラッシュ、いい子だね。夏のはずなのに、どうして僕はこんなに寒いんだろう?この研究室は、冷房も、扇風機もないはずなのにね。君が来てくれたお陰で、体が暖かいよ。この実験報告とスライドができたら、家に帰れそうなんだ。今は、少し眠いんだ。誰か来たら、起こしてくれるかい?頼んだよ。

 

 「くうーん、くうーん」。一頭の犬が大学の研究室で、鳴いていました。院生部屋の机に腰かけたまま、一人の青年がプリンタ側に凭れかかるように、倒れていました。犬が青年を舐める様子に、入ってきた教職員が気づき、救急車で運ばれましたが、青年は意識不明のまま…。

 


==END==

 

— 仲見満月👻7/16テキレボ7th【委託-10】 (@naka3_3dsuki) June 8, 2018

 

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