仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

アカデミックな行事と人出不足による運営業務の危機

2016年6月末、Twitter上のあちこちで、「学会や学術会議のメンバーが足りなくて、困っている」というお話をチラチラ、聞きました。危機的な気持ちになって思い出したことを、当時の日記をもとに振り返ります。

 

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 今までご厚意で参加させて頂いていたとある団体が運営不調の事態に直面している事実をシンポジウムの会員総会で知り、思った以上にショックなことが先日(*2016年6月時点で3~4年前)、ありました。

 

 まず、原因には深刻な人出不足があります。

 

事務局を置いていた研究機関所属の大学院で入学者がここ数年、大幅に減少してしまい、今まで縁の下で支えてくれていた学生も減少。留学から帰ってきた博士以上の院生がいて、今年度、1年ぶりに数人入ってきたM1(修士課程1年)に仕事を引き継ごうと踏ん張っておられるそうです。(※M2の方は現在、就職活動や留学でほぼ全員いない。)

 

次に挙げられるのは、会計業務のことです。

 

今まで、シンポジウムや学会の主力だった修士課程の院生が減ったことで、人出が足りず、仕事の引き継ぎが難しくなり、特に会計は悲惨に…。シンポジウムのレジュメに会計報告が出ていたんですが、もう少し詳細な会計報告をすべき、という指摘が総会で相次ぎ、事務局の方が対応に追われていました。

 

シンポジウムでは詰まるところ、一人の先生が「自分の管理不行き届きでした。来年度に向け、運営費の管理や会計業務について、私がしっかり監督・指導してゆきたいと思います」とおっしゃり、総会の会計報告は閉められました。

 

だいたいの学術雑誌、特に特定の学術団体が出している学術雑誌には巻末に「彙報」や「年度報告」等として、年度末などの活動報告や人事異動などを知らせる記事があります。その中に、「会計報告」の部分がありまして、支出・収入の項目一覧が出ています。そこを見ると、その団体のお金の動きが分かります。

 

 会計報告は、学術団体が会員や後援者からお金を集め、学術雑誌を発行したり、シンポジウムを運営には、なくてはならないお金の動きをオープンでクリアにする重要な機会だと思っております。資金管理ができなければ、会員や後援者からの信頼がなくなり、団体や活動の中心であるシンポジウムも運営していけいなくなるでしょう。

 

その後、先に発言された先生の管理・監督のもと、次年度から昨年度まで院生が会計業務を行い、大学院卒業生の監査の方にチェックをしていただく体制が続いているそうです。とにかく、ほっとしました。

 

以上が3~4年前に起こった出来事です。実は、ここまで詳しくではないのですが、Twitter上での大学や研究機関に事務局を置く学術団体では、深刻な人手不足なのは特に人文科学系のところで頻繁に起こっています。上記のような事態は、日本全国のあちらこちらで発生しているのかもしれません。

 

特に、人文科学系の学術団体は、日本では大学の学部や学科単位で運営され、構成員の学術成果を発表する場となっているところが沢山あります。昨今のこうした団体では、会員の大学院生には修士課程修了(≒卒業)後、就職して学術の世界から離れることが多く、これまで運営を支えていたた院生が減ってきています。博士課程への入学者もゼロという年もある大学院も、聞いたことがありました。

 

上記のような現状を踏まえて、今まで行われてきた院生の支える学術団体の運営体制を、少人数でできるシステムに根本から変えていかなければならないかと。

この記事を読まれた方にも、考えていただけたらと思います。

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