仲見満月の研究室

元人文系のなかみ博士が研究業界の問題を考えたり、本や映画のレビューをしたりするブログ

考古学の就職について-文系院生の就活

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(*イメージ画像は島根の遺跡の銅鐸と銅剣。)

 

 

こういう呟きを5日にしておりまして、より詳しい情報を得るべく、リンク先に行ってみましょう。

 

 

京都市埋蔵文化財研究所の発掘調査の職員(雇用期間付き職員)の募集をしているようです。

 

上のツイートにも書いていますが、実は文学部等に置かれている考古学の専攻やコースは、発掘物の計測やったり、データを処理したりと文系分野の中においては、地理学や心理学と同様に理系に近いポジションにあります。

 

考古学の就職活動における利点は、発掘調査をする技術職として、たまに求人が出ているということ。特に、遺跡が出やすく、新しく建物を建設する際に発掘調査を行うことの多い関西地方は募集が目立ち、院生のころ、通っていた文学研究科の求人掲示板には、毎年、少なくとも1件は発掘調査の職員募集要項が出ていたと思います。

 

その上、授業を受けていた教授は「考古学は、今は何とか食える学問だ!」と言っておられた(*ただし、リーマンショック前の話です)ので、少なくとも古典文学や文献史学よりは、求人はあるのだと思います。学歴に関しては、最低、考古学や文化財学等の修士号、理想は同分野の博士号があること、と言われています。

 

それでは、どのように採用試験は行われるのでしょうか?

 

上記の「平成29年4月1日採用 公益財団法人 京都市埋蔵文化財研究所 職員採用選考試験 実施要項(技 術 職 員)」の要項の該当箇所を画像で見てみましょう。

 

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一次試験では、「教養試験」・「専門試験」が課されます。最初の「教養試験」は「一般教養」となっており、おそらく、地方公務員試験等で課される「一般教養」と同じような大卒レベルの内容(高校の普通科で学ぶ五教科レベル?)を問う筆記試験だと思われます。地方公務員の一般教養の問題集を買ってきて勉強するなり、公務員試験対策予備校に通うなりして、勉強したらよいかと。

 

合わせて、専門試験、作文、面接、口述試験の対策を練っておく必要があります。作文から口述試験までは、地方自治体の公務員採用試験や教員採用試験と基本的に対策方法は変わらないと思われます。

 

ということで、地方自治体の発掘調査職員の採用には、公務員試験対策の予備校や学内の講座に通って受験勉強しておくことも有効だといえそうです。

 

今回、取り上げた文化財食の求人サイトについて、リンクを貼っておきます。興味のある方は、覗いてみてください。

www.museum.or.jp

 

 *上記リンクに出ている、京都市埋蔵文化財研究所の発掘調査の職員(雇用期間付き職員)の概要も、画像で合わせて貼っておきます。ご参考までに。

 

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