長期渡航と「行き先を公文書に残す」こと~非常時の安否確認のために~
*今回は、2013年3月19日頃に執筆した記事です。今回は安否確認に関する話。
実は、近々、隣近所の研究室と合同で、泊まりがけの研修に行ってきます。出さないといけない書類がいつくかあり、その中には、国内外に関わらず行き先の届け出るための書類もあります。
なぜか?万が一、行き先で災害、事件、事故などに巻き込まれた場合、大学に行き先の届け出をしておくと、のちのち、安否の確認をとりやすいということが考えられます。
実際、二年前の東日本大震災の時、話題になったのが行き先を届け出る書類でした。大学側は行き先届けの書類を調べに調べ、その時期、被災地に行っていた大学関係者に連絡をとり、安否を確認していたようです。
万が一の時を考え、もし、所属先に行き先を届け出る書類を提出する制度があれば、出しておきましょう。いつ、何時、思いがけない災害や事故、事件などに巻き込まれるか分かりませんし、もしもの時、自分が連絡できない状況でも、家族や所属先の人たちが安否を確認するために重要な情報となります。
自分のためだけではなく、大切な人たちのためにも出しましょう!
(2016.7.10追記)
上の記事で、学会大会やシンポジウム参加時に所属先に提出する書類のことに触れて思い出し、今回、備忘録的に書き改めました。
今年度に入って、熊本地震が起こり、たくさんの方が犠牲となりました。日本を含む東アジアのあちらこちらで、地震をはじめ洪水、台風による被害が相次いでおります。現在は、世界中のどこでも災害や紛争が突然起き、留学や学会イベントに行った先で巻き込まれることが十分、考えられます。そういう時にインターネットや電話、SNSに繋がれず、連絡が取れなくなると、家族、友人や同僚ほか、あなたの身近な人たちは心配でたまらないでしょう。
非常時に「いつ、どこで、何をどうやってしているのか」。安否確認のために、国内外を問わず、渡航書類を所属先に出して行くのは、後々、あなたを心配する人たちにとって、重要な情報を提供することになるでしょう。また、被災・被害にあった場合は、あなたのいる場所の特定がしやすくなり、救助が早まるなど、命綱となりうるものでしょう。
私のいた大学院では、海外に行く時のみ渡航届を出すことになっていました。しかし、3.11のとき、春休みであり、学生の行き先を大学院側が把握できていないことがあり、後々、安否確認の際に様々な問題が起こったそうです。これ以降、国内渡航届を出すことが義務づけられ、私や研究室のメンバーは長期休みで「学会遠征」する時は必ず、出して行きました。
今回は、公文書に自分の行き先を残しておくことで、非常時、 周囲の人たち、そして自分のためになるというお話でした。