仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

『コピー本を自宅でつくる!』(雨森食堂)で学ぶ冊子自作法~論文集や研究報告書にも~

<研究活動に応用できる冊子自作法>

1.週末の近況

ここ最近、弊ブログ(ここ)や、仲見満月(なかみ・みづき)の「分室」 | noteのWeb雑誌で書いた記事を同人誌に編集しておりました。勢いで、新刊2冊目を印刷所に入金・入稿しまして、平常の更新が止まっておりました。すみません…。

 

実は、一時期、『なかみ博士の科学ニュース』の秋の増刊号について、自宅で表紙から本文まで印刷し、ホチキスで中綴じ製本して10部くらいの頒布を考えていた時期がありました。この種の製本された本は、いわゆる、同人誌の世界の「コピー本」です。私にとっての初コピー本は、以前、本ブログで記事をまとめたマレーシア旅行について、現地の友人や周囲の人たちに報告がわりに描いた漫画を、自宅のインクジェットプリンタで印刷し、冊子にまとめたものでした。

 

 

2.『コピー本を自宅でつくる!』(雨森食堂)の紹介

先日、創作系ジャンルの同人誌即売会コミティアのパンフレット『ティアズマガジン』を事前購入して読んでいたところ、求人誌やタウン誌フリーペーパー並みの品質で、コピー本を作れる方法を紹介した同人誌が紹介されていました。イベント当日、購入して読んだところ、漫画形式で、非常にビジュアル的で分かりやすい本が、次の同人誌でした: 

 

『コピー本を自宅でつくる!』(あまもりしん/雨森食堂、2016.10.2)

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同人作家のあまもりしんさんが、漫画の同人活動をしている姉妹をキャラクターに据え、コピー本の自作法を必要な道具、表紙と本文のそれぞれについて、

  • レーザープリンターとインクジェットでは、どちらのモノクロとカラーと、どのパターンが美しく印刷できるのか
  • それぞれに合った紙のメーカーと種類はどれで、紙ごとにどんな特徴があるのか

といった細かなところまで、読者が手に取り、また読みやすい本を作るための方法をストーリー仕立てで解説された同人誌のコミックでした。

 

前提になっているのは、表紙も本文も、デジタルで原稿を作成し、印刷も場合によってはコンビニのマルチコピー機を使用するという、原稿描きから印刷まで、デジタル自作法を推したものでした。しかも、フォトショップエレメンツや、フリーの画像編集ソフトがあれば、同人誌を作れるという内容でした。

 

あとは、細かいところで言うと、中綴じをした冊子を閉じた際、表紙からはみ出た本文の端っこを切り落とす、いわゆる「仕上げ立ち」や「化粧立ち」について、表紙と裏表紙のどちらを上にして、手作業をすれば読みやすい仕上がりになるのか。細かいテクニック、読んでいて勉強になりました。

 

同人誌を作ってみたい!という初心者の方には、全体が18ページと短く、簡潔にまとまっていて、読み終えやすい本です。通販がないか、調べてみたのですがないようでした。もし、気になる方は、サークル「雨森食堂」が出展されるイベントを探して、会場でご購入されてみては、いかがでしょうか?

 

 

3.コピー本自作は研究活動の報告書や論文集にも役立つ

デジタル推しの方法を読んで、思いついたのが、実は研究活動の報告書や薄めの論文集をまとめ、提出や献本する場合、本書の冊子自作法は手間は少しかかるけれど、数冊単位であれば、研究者にもお薦めしたい自作法です。

 

例えば、うちの研究室の隣は、地理系の研究室だったこともあり、何人かの院生は地域の方々の協力を仰ぎながら、研究を進めておりました。詳しくは、こちら:

naka3-3dsuki.hatenablog.com

 

私から見ると、院生で一年先輩の田口さん(仮名)は、

大学のある市町村の特定のエリアを対象に、書店と図書館それぞれを利用する人の年齢層、エリア内の教育施設や企業、役所、学校や大学といった日中の移動人口を計算し、それぞれの立地によって書店と図書館は競合し得るのか、否かという研究をしていました。おそらく、田口さんの研究は、経済地理学に分類されるんではないでしょうか。

文系の中の地理学~理系寄りの特徴とその接点、および教員免許の話を少し~ - 仲見満月の研究室

ということを研究活動でされていました。地域の人たちの協力を得て、成り立つ研究でしたから、「田口さんは地元のNPO自治体の会議に呼ばれて発表する機会もあり、現場に調査結果を届ける活動をしておられました」。

 

調査や報告が一区切りつくと、成果を冊子にまとめて、協力して下さった各方面にお配りします。田口さんは、研究室でAdobeのフォトショとイラレが入った共有PCを使い、表紙や裏表紙はフルカラー、本文に書店や図書館の画像、グラフをグレースケールでレイアウトして作成したそうです。私のいた研究室にも、一冊、報告書の冊子が献本されてきました。何か所に配ったのか、聞いたところ、十数か所とのこと。多忙だったため、表紙と本文のトンボ入りデジタル原稿を、研究室でお世話になっている印刷所に入稿し、大学院に冊子の入った箱を宅配で届けてもらったそうです。

 

ちなみに、印刷代は、自治体の地域おこし目的の助成金を受けていたらしく、そこから拠出したようです。

 

田口さんいわく「もっと、時間があったら、製本は自分でやってみたかった。業務用の複合機や、裁断機は共同コピー室にあったから、手作り本は作れたと思うよ」とのことでした。

 

そういうわけで、もし、研究報告書や論文を提出したり、どこかに献本したりする機会があって、時間と心と手にゆとりがあれば、田口さんも希望したように、コピー本の冊子自作方法をしてみては、いかがでしょうか?

 

 

4.最後に

ちなみに、私の博論は100ページ近く本文があり、自作でくるみ製本して、事務室に正式提出しようとしたところ、先輩方に全力で止められました。「そこは、工業化したプロ集団に任せるべきところだよ、仲見さん。同人誌じゃないんだから」と言われました…。正式なところには、印刷所による製本冊子が提出されて然るべきのようです。

 

余談として、私がマレーシア旅行の漫画冊子を作った時、フォトシップエレメンツの使い方を参考にした教本がありました(現在では、メディバンペイント使っていますが)。巻末には、本記事で取り上げた同人誌『コピー本を自宅でつくる!』ほどではありませんが、冊子自作法が掲載されています。気になる方は、リンク先から、覗いてみてください:

 

キャラクターをつくろう!Photoshop Elements漫画テクニック (キャラクターをつくろう!)

 おしまい!

 

 

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