仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

【ニュース】「北大が「きのとや奨学金」新設 毎年度3人に月4万円」(北海道新聞)

<クッキーの売り上げが大学生3人の生活を支える制度>

1.はじめに

特定の大学がルーツの商品を民間企業で製造・販売し、その利益をもとに給付型奨学金を新設するという、取り組みをキャッチしたので、ご紹介致します:

 

www.hokkaido-np.co.jp

 

具体的な新設経緯と、どの学年に何人を対象として、どの程度の額を支給するのか、といった情報が北海道新聞の「どうしん電子版」に出ていました。この新聞の会員にはなったものの、購読料の関係で申し込めず、ログイン有料部分が読めまず、途中で内容が切れてしまいますが、ご了承下さい。

 

2.「北大が「きのとや奨学金」新設 毎年度3人に月4万円」(北海道新聞)から分かる民間企業協力の給付型奨学金の内容

 

北大が「きのとや奨学金」新設 毎年度3人に月4万円
11/14 11:32 更新

 北大は13日、経済的に困窮する学生を対象にした新しい給付型奨学金「きのとや奨学金」を新設すると発表した。大学認定商品のクッキー「札幌農学校」を販売している洋菓子メーカー「きのとや」(札幌)からの寄付が累計で1億円を超えたことを機に、寄付金を原資として創設。来年度の入学生から募集する。

北大が「きのとや奨学金」新設 毎年度3人に月4万円:どうしん電子版(北海道新聞)

 ニュ-スの冒頭に出てくる「洋菓子メーカー「きのとや」」が販売しているのが、次の「北海道ミルククッキー 札幌農学校」です:

f:id:nakami_midsuki:20171114154712p:plain

*お買い求めはこちら↓ 

札幌農学校 24枚入 - 洋菓子きのとや

 

たしか、学会大会が北大で会った時、他の研究室へのお土産として買って帰り、自分の大学院のティータイムに、隣のポスドクさんたちと食べた覚えがあります。クッキーは、ミルクが入っていて、一般的なバタークッキーより軽めの食感だったと思います。おいしいといえばそうですが、どちらかといういと、観光客だった感覚の私は、画像の包み紙の「札幌農学校」というロゴとパッケージに吸い寄せられるように、レジに持って行った記憶があります。

 

このクッキーを販売している「きのとや」から「寄付が累計で1億円を超えたことを機に、寄付金を原資として創設。来年度の入学生から募集する」形で、新しい給付型奨学金を設けることになったと、北海道新聞には書かれています。以下、具体的な内容です。

 

 新しい奨学金は返還義務がない給付型。日本人の大学1年生を対象に毎年度3人を募集し、月4万円で4~6年間給付する。北大には海外への留学や大学院生を対象とした給付型奨学金制度はあるが、経済的困窮を条件とした給付型奨学金は初めて。

北大が「きのとや奨学金」新設 毎年度3人に月4万円:どうしん電子版(北海道新聞)

 箇条書きにしていくと、次の3点がポイントです。

  • 新しい奨学金は返還義務がない給付型
  • 日本人の大学1年生を対象に毎年度3人を募集(経済的困窮を条件としたもの)
  • 月4万円で4~6年間給付

3人というのは、少なすぎないか。といったツッコミを私は心の中でしてしまいましたが、きのとやが札幌の菓子メーカーであり、地方の民間企業であることを少し考えると、上記の「毎年度3人を募集」し、「月4万円で4~6年間給付」するということは、実は地元の北海道ではローカル単位で見ると、大学生に対すす大きな貢献になると考えられます。月4万円と言えば、アルバイトで忙しく、疲れて自炊する元気がない大学生が毎日、牛丼屋や弁当屋で毎食を買うと、最低限が3万5000~4万円ほどになりますから(仲見研調べ)、食費だけでも賄われると考えれば、大学生には助かる支給額です。

 

3.まとめ~卒業生のいる企業に給付奨学金創設の協力を頼んでは?~

ちなみに、どうして「きのとや」が北海道大学に給付型奨学金を創設することになったのか、その経緯が簡単にオンラインニュースの終わりに書いてありました。

 きのとやは2005年、北大OBの長沼昭夫会長(当時は社長)が北大にちなんだ菓子を作って学生を支援したいと提案し、北大の前身である札幌農学校の名をつけたクッキーを商品化。同年から売り上げの一部を寄付してきた。

北大が「きのとや奨学金」新設 毎年度3人に月4万円:どうしん電子版(北海道新聞)

 

つまり、今から12年前に「北大OBの長沼昭夫会長(当時は社長)が北大にちなんだ菓子を作って学生を支援したいと提案」。「北大の前身である札幌農学校の名をつけたクッキーを商品化」して、その売り上げの一部を寄付してきた経緯があったようです。会社の役員が北大の卒業生だったから、後輩たちを支援しようとして、売り上げの一部を寄付したというお話のようでした。

 

以前、こちら:

naka3-3dsuki.hatenablog.com

に書いた「2.大学側による授業料免除や給付型奨学金支援制度」で紹介した国立大学の中で、京都大学が「学部生は30万円の奨学金が給付される」制度を構想しており、その資金源には、

  • 実は、ダイドードリンコは社長が京大OBで、社会貢献の一つとして参加 
  • 卒業後に入社義務などはない

という形で、他にも協力企業を探して、給付型奨学金の制度を増やそうとしている模様です。

 

今回の北大「きのとや奨学金」にしても、京大OBのダイドードリンコ社長が出身大学の給付型奨学金制度に参加する話にしても、民間企業の役員にOBを抱えている大学は、給付制奨学金を始めようとした時、寄付や出資のお願いをしやすいと思われます。

 

今回の「きのとや」をはじめ、各大学が給付型奨学金をつくろうとした時、卒業生が役員をしている企業に声をかけて、出資を募ってみるということをしてもいいのでは?と感じました。ダイド―ドリンコのような何十万という金額でなくとも、「きのとや奨学金」のように、対象の学生が毎年度3人に月額4万円の支給額のレベルなら、実は地道なで堅実な経営をしている日本のたくさんの企業だったら、協力できる金銭的体力のあるところは、けっこう存在するのではないでしょうか。

 

そういうわけで、大学だけでなく、民間企業の役員の皆さまも、月額数万円単位での支給からできる設計でかまわないと思いますので、民間での給付型奨学金の新設を検討なさってはいかがでしょうか。ひとつひとつの企業の支給額と対象人数が数人でも、たくさんの企業が給付型奨学金制度を実施することで、助けられる大学生の総数は大きなものになると考えられます。

 

どうか、ご一考、下さい。

 

おしまい。

 

 

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