仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

Top

f:id:nakami_midsuki:20170601011557j:plain

京都市 高山寺 石水院の庭 (2012.6.執筆者撮影) 

 

  • 【メインテーマ】
  • 【2017年2月以降の活動】
  • ◆ブログ挨拶と管理・執筆者について
  • 【お仕事のご依頼に関して】
  • 【お願い】
  • ◆5~6月の特集   
  •  ◆メールフォーム

【メインテーマ】

naka3-3dsuki.hatenablog.com

naka3-3dsuki.hatenablog.com 

naka3-3dsuki.hatenablog.com

 

【2017年2月以降の活動】

naka3-3dsuki.hatenablog.com

naka3-3dsuki.hatenablog.com

 

◆ブログ挨拶と管理・執筆者について

naka3-3dsuki.hatenablog.com

 

 上記と合わせて、お読み下さい。

naka3-3dsuki.hatenablog.com

 

【お仕事のご依頼に関して】

原稿の執筆、メディアへの出演等のご依頼につきましては、

 ・PCの方は、本ブログ右サイドバーのメニューの「POST」のメールフォーム、

 ・モバイルの方は、この記事を開いて一番下にある「郵便箱」のメールフォーム

 をそれぞれ、ご利用ください。

また、執筆の場合は、ご希望ありましたら、お見積もりを出します。お気軽に、申し付け下さいませ。

 

【お願い】

このブログが、読者の方に少しでもお役に立てたら、幸いです。もし、気が向いたら、管理人にリストのものを恵んでやってください。管理人が日々を生き、ブログを書く糧となります↓ 【https://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/C9OBMEWLFB5I/ref=cm_sw_r_tw_ws_x_.ci7xbC0VYZXH

 

◆5~6月の特集   

naka3-3dsuki.hatenablog.com

naka3-3dsuki.hatenablog.com

  

続きを読む

【ニュース】「九大総合研究博物館、資料・標本が散逸の危機 移転後の保存先決まらず 福岡」( 産経ニュース)

<気になっていた九大の博物館の話題です>

  •  1.はじめに
  • 2.「九大総合研究博物館、資料・標本が散逸の危機 移転後の保存先決まらず 福岡」( 産経ニュース)を読む
  • 3.最後に

 1.はじめに

 いつだったでしょうか、今年に入ってからだったように思います。九州大学にご勤務されている先生がTwitter上で、「大学博物館の資料を含めた貴重なものをどうにかしたい」と心痛を訴えていらっしゃったことを、このニュースで、思い出しました:

www.sankei.com

 

その後、どうしていたのか気になっていたものの、状況は決してよくなってはいませんでした。そして、できる限り、私には何ができるのか。ニュースの内容をお伝えして、考えようと思いました。

 

f:id:nakami_midsuki:20170628210818j:plain

(出典:無料の写真: 博物館, ショールーム, 展示, 岩石, フンボルト大学, ドイツ - Pixabayの無料画像 - 334197、*画像はニュースの中の九州大学の総合研究博物館ではありません)

 

 

2.「九大総合研究博物館、資料・標本が散逸の危機 移転後の保存先決まらず 福岡」( 産経ニュース)を読む

個人的には、「ああ、やっと新聞社が取り上げてくれたんだ」というのが本音でした。さっそく、内容を読んでいきましょう。

 

2017.6.28 07:04 

九大総合研究博物館、資料・標本が散逸の危機 移転後の保存先決まらず 福岡

 

 九州大学箱崎キャンパス(福岡市東区)の総合研究博物館で保存する資料や標本が、散逸の危機にさらされている。キャンパスは平成30年度までに同市西区に移転するが、移転先で博物館の新設予定はなく、保存方法も決まっていない。数百万点に及ぶ資料には、希少なコレクションも多数含まれているだけに、関係者は強い危機感を抱く。(高瀬真由子)

 

(九大総合研究博物館、資料・標本が散逸の危機 移転後の保存先決まらず 福岡 - 産経ニュース)

移転計画は、数年前から出ていたはずで、移転には全体計画と投入する予算を立ててから、きちんと着工するもんではないの?と記事の冒頭で私は驚きを隠せませんでした。続きを見ていきましょう。

 

 白亜紀アンモナイトの化石や、弥生時代を中心とした3千体以上の人骨、世界的学者が収集した鉱物や、新種の基準となった昆虫の標本。九大には、各分野の第一人者が収集し、研究に使われた資料が保存されている。

 

 九大は100年以上の歴史をもつだけに、蓄積した資料は膨大だ。増加を続けることもあって正確な点数は分からないが、把握できているものだけで750万点に上る。これらの資料を、総合研究博物館や各学部で管理する。

 

 博物館は平成12年、貴重な資料を、教育などに有効活用しようと、箱崎キャンパスに設置された。資料の一元管理を目的に、データベース化を進めた。さらに「開かれた大学」を実現しようと、研究成果を地域に公開する役割も担った。

 

 文部科学省の意向もあり、同様の博物館は九大以外の旧帝大にも設けられている。

九大総合研究博物館、資料・標本が散逸の危機 移転後の保存先決まらず 福岡 - 産経ニュース

 

たぶん、Twitterで嘆かれていた先生方の中には、鉱物学の専攻の方々もいらしたと思われます。もし、院生時代の地学系の知り合いの人たちが聞いたら、大学院の博物館部門も連れて、引き取りに来そうな資料ラインナップと数ですね。そして、17年前に「箱崎キャンパスに」この総合研究博物館が設置され、さらにDBまで作り、地域に研究成果を公開したとのこと。

続きを読む

脱出された「黒いラボ」の大学運営視点での「それから」を考える~「ブラック研究室を抜け出せ!脱出に成功した事例3つとアドバイス」(リケジョゆうきの活動記)~

<脱出記の「されたほう」の「それから」>

  • 1.近況報告と今回の話
  • 2.「ブラック研究室を抜け出せ!脱出に成功した事例3つとアドバイス」と脱出された「黒いラボ」の「それから」対策
    •  2-1.「院試で抜け出す(学部生のみ有効)」パターン
    •  2-2. 「学内のハラスメント相談室に相談し、研究室を移動」するパターン
    •  2-3.「学科長に直談判し、研究室を移動」というパターン
    •  2-4.「脱出に成功した事例の共通点」について
  • 3.まとめ~脱出された「黒いラボ」の「それから」~

1.近況報告と今回の話

皆さま、湿気の多いこの頃、いかがお過ごしでしょうか?私はここ2日ほど、学術論文の字数削減と書式調整が大詰めで、27日は精神より身体の疲労感が凄まじかったです。一応、見て頂いている方から、私の担当箇所は全体的にOKが出たので、一息つきたいところです。

 

さて、今回の話題はアカハラとブラック研究室の話題で、やり方次第では実効性に富んだ記事を取り上げます。フォロワーのリケジョゆうきさんの「ブラックラボ脱出記」とも言うべき、学生たちの知恵と時機をフルに活用した実例とアドバイスが非常に役立ちそうです:

piano-go.com

 

ひととおり、拝読しました。脱出記としては、学生に対して「出られてよかったね~。ひとまず、めでたし、めでたし」と思いました。が、視点を変えてみると、大学側がハラスメントやブラック研究室を放置したままになる可能性があり、【2017.3.25追記】不正や捏造が起こる場所はアカハラの現場と似ている~「学生を追い詰める「ブラック研究室」の実態」(ニューススイッチより)~ - 仲見満月の研究室で指摘したように、残った環境は不正や捏造、次のハラスメントの起こる場所になりかねません。

 

そこで本記事では、学生によって脱出された「ブラック研究室」=「黒いラボ」のその後について、不正や捏造、次のハラスメントの現場とならないようにするには、どうしたらよいのか。上記の「脱出記」の事例とアドバイスをもとに、考えてみます。

 

f:id:nakami_midsuki:20170624223037j:plain

続きを読む

【ニュース】「名大、博士学生をフルタイム雇用−年俸300万円」(日刊工業新聞)と博士院生の非正規雇用の話

皆さま、梅雨のシーズン、いかがお過ごしでしょうか?今週の終わりに、次のような博士院生に関する名古屋大学の取り組みニュースを見つけました:

www.nikkan.co.jp

 

f:id:nakami_midsuki:20170624190921j:plain

 

 

ちょくちょく、コメントを入れつつ、ニュースを見ていきたいと思います。

 

名大、博士学生をフルタイム雇用−年俸300万円

(2017/6/22 05:00)

 名古屋大学は産学共同研究に参加する博士課程の学生を、年俸約300万円でフルタイム雇用する新制度を始めた。博士研究と共同研究のテーマがほぼ同一の特に優れた学生に対し、共同研究費の一部から給与を支給する。学生でありながら社会人として位置付けることで、企業ニーズの高い守秘義務や研究進捗(しんちょく)管理も進むと期待されそうだ。

 

 この「研究員(学生)制度」は産学共同研究費を原資に、大学側が博士課程後期の学生をフルタイムの契約社員として雇用する仕組み。対象プロジェクトの限定はない。第1号は文部科学省の支援事業「産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム」(OPERA)の中で、数人を対象に実施した。

名大、博士学生をフルタイム雇用−年俸300万円 | 科学技術・大学 ニュース | 日刊工業新聞 電子版

うーむ、「年俸300万円でフルタイム雇用」される博士課程の院生は、「産学共同研究」に参加する人たち限定なようですね。しかも、「博士研究と共同研究のテーマがほぼ同一の特に優れた学生に対し、共同研究費の一部から給与を支給する」ということ。後に続くのは、「学生でありながら社会人として位置付けることで、企業ニーズの高い守秘義務や研究進捗(しんちょく)管理も進むと期待されそうだ」という思惑が見えています。私個人としては、それなら、企業がパトロンになって、学生として名古屋大学に博士院生に研究能力を育成してもらってから、そのまま、企業に採用し、それから社員教育をしたほうが、博士院生のほうも、じっくり研究に集中できて、よいと思います。

 

実は、博士課程の時、自分の所属している大学院部局とは別の学内の研究所で、私はパートとアルバイトの間くらいの身分で、非正規の契約雇用職員として働いていたことがありました。研究所では、中国語の手書き文字をドキュメントファイルに起こしていく、大学教員の先生方が研究費で買った中国語の本の書誌リストを作成する、学会の全国大会の案案内の紙を三つ折りにして封筒に入れる等、専門的なものから単なる作業まで、いろんな雑用をしました。

中国語のタイピングの高速化、読み書き能力や、ビジネスマナーの一部を覚え、確かに研究や、その後のフリーター業務でも役立ちました。ですが、その仕事を抱えながら、博士論文のもとになる投稿論文を書く作業を並行して進めるのは、並大抵のことではありません。D2くらいから、別の大学院に非常勤講師として授業をしにに行っていたスーパー博士院生・先輩のYさんでさえ、ひいひい、言っていましたから。

 

続きを読んでいきましょう。

 

 

f:id:nakami_midsuki:20170624201032p:plain

 

 博士学生支援で一般的なリサーチアシスタント(RA)制度は、学業優先が前提であり、単価や時間はさまざまだ。名古屋大の標準では時給1500円、最大週20時間のため、多くて年150万円程度だった。

 

 しかし講義の受講がなく共同研究が博士研究と重なるケースなら、裁量労働制の研究者と見なせると判断。新制度では年俸288万円(月額24万円)に設定した。

 

名大、博士学生をフルタイム雇用−年俸300万円 | 科学技術・大学 ニュース | 日刊工業新聞 電子版

ちなみに、私のやっていた研究所の契約雇用職員は、ニュース記事に出て来るRAとは、また別のタイプの雇用形態で、月3~4万円、年間で50万に届かず。年末の親戚の集まりで報告したら、親戚の院卒者の人たちに苦笑いされました。そうは言っても、そのお金で研究に必要な入門書や、中国語の専門書はけっこうな冊数を買えました。博士論文が書けたのも、この契約雇用職員の給与で本を買うお金を得たからだと考えています。

研究所のほうの上司には、雇用申請をしていただいたほか、修論や博論のアドバイスも頂き、不義理をしてしまっておりますが、今もその方のいる研究所の方角には、足を向けて眠れませんね。

 

ちなみに、私が博士課程に進んでからは研究室でとれた予算の関係か、私にエクセルを教えてくれたベテランの留学生の先輩だけが、ボス先生のもとでRAやっていました。この留学生の先輩が、年収いくらだったかは、わかりません。

 

 名古屋大学の場合、「名古屋大の標準では時給1500円、最大週20時間のため、多くて年150万円程度だった」とのこと。私の研究所の勤務は、週8時間以内くらいでしたから、額が多い分、業務も長時間にわたっているということなんでしょう。

 「しかし講義の受講がなく共同研究が博士研究と重なるケースなら…」と言っていますけど、理系のプロジェクトだって、ゼミ発表や中間報告くらいは必要でしょう。いくら「フルタイムの契約社員として雇用する仕組み」とはいえ、お金の額と研究のために学ぶ時間を天秤にかけるくらい、産学連携に参加する博士院生にはストレスがかかりそうです。

 

 学生は両親らの扶養家族から外れ、社会保険に加入し、奨学金の受給資格喪失の可能性があることに注意がいる。

 

 博士学生はこれまで、産学共同研究に関わっても雇用関係がないため、守秘義務など責任や研究管理があいまいなままだった。学会発表の段階で企業が内容の公表に難色を示し、博士号取得が遅れるといった懸念もあった。今回は教員の指導を受けながらも、博士研究員(ポスドク)と同じく一人前の研究者と扱われることになる。

 

名大、博士学生をフルタイム雇用−年俸300万円 | 科学技術・大学 ニュース | 日刊工業新聞 電子版

そうそう、両親、兄弟姉妹、配偶者等の扶養家族から外れ、社会保険に加入するとか、返済型・給付制の奨学金の受給資格との兼ね合いも、きちんと整合性を事務の人たちに確認しないといけないんですよね。このあたり、私は研究所の契約雇用職員やっていた時は、年間支給額が小さくて、扶養家族を外れなくて済み、問題はなかったです。

 

ここまで、名古屋大学の産学連携で博士院生を雇用する件について、厳しく書いてきましたが、 「守秘義務など責任や研究管理があいまいなままだった」点がきちんと社員として指導され、最低限でもビジネス的な部分における教育の機会を得られるのは、悪くないかなとは思います。「学会発表の段階で企業が内容の公表に難色を示し、博士号取得が遅れるといった懸念もあった」という面があるのであれば、研究テーマや分野によっては、博士課程の時に然るべき指導を受けつつ、「博士研究員(ポスドク)と同じく一人前の研究者と扱われることになる」というのも、いちがいに悪いとは言えないかもしれません。

 

そうは言っても、名古屋大学のこの取り組みは始まったばかりのようですので、続報があれば、またこのブログで取り上げたいです。

 

おしまい。

 

 

続・大学院は「隠れ発達障害者の沼」だった 発達障害と研究者の不思議な関係~その先へ行くための対策と本紹介~

<今回の内容>

  • 1.はじめに
  • 2.「大学院は「隠れ発達障害者の沼」だった」のまとめ一部を再掲とその課題をどうしていくか?
  • 3.発達障害傾向を抱えた院生や研究者の課題をどうしていくか? 
  • 4.まとめ

1.はじめに

昨夜、投稿論文のリライト作業でドキュメントファイルの文字数を数えていたら、Twitterの通知で、メンヘラ.jpさんのほうに次の記事をご掲載頂いたことが分かりました: 

menhera.jp

 

院生時代の所属先の研究室を含め、診断は受けていないけれど、いろんな方向に発達障害の傾向を持っていた方々がいて、そこで過ごした日々の思い出や、苦い体験を書いております。本ブログで、いろいろと書いてきたことをまとめた形の内容にしました。

 

今回は、その中で、最も伝えたかった最後の「4.「隠れ発達障害者の沼」での生活を振り返ってみて」の一部を取り上げて、自覚ある発達障害傾向の人たちと「隠れ発達障害っぽい人たち」、それから定型の人たちが日常生活の中で、互いにどのように接していったら、上の記事に補足する形で本を紹介させて頂きます。

 

f:id:nakami_midsuki:20170623111241p:plain 

続きを読む
↓いいね!だったら、ポチッとお願いします。

にほんブログ村 大学生日記ブログ 博士課程大学院生へ
にほんブログ村