仲見満月の研究室

元人文系のなかみ博士が研究業界の問題を考えたり、本や映画のレビューをしたりするブログ

国立国会図書館へ『なかみ博士の学術系ニュース』の一部を寄贈した話~読み終わった後のお願いも少し~

<仲見研の同人誌を国会図書館に寄贈してみたよ!>

1.はじめに

今回は、昨日更新の「◆告知◆ #文学フリマ 福岡【う-09】の委託、創作小説の公開のこと」で、書きたかったお知らせのこと。本記事のタイトルどおり、テーマは「国立国会図書館に弊サークル・仲見研で出している学術系同人誌『なかみ博士の学術系ニュース』シリーズ*1の一部を寄贈しました!」というものです。

 

このシリーズの本は、一部の号で頒布分がなくなってきており、在庫を置いておくスペースの物理的余裕がないため、在庫切れのものから順次、プリントオンデマンド(POD)による受注方式で、入金後されたら印刷・製本されて注文者に届く通販の方式に切り替えています。最近のPOD頒布に関しては、「【はてな版】BOOTHの在庫切れ本とオンデマンド受注のお知らせ 」をご覧ください。

 

PODと合わせて、できるだけ弊サークルの本を多くの人に読めることを目指し、国立国会図書館に同人誌を送って所蔵してもらいました。今回は、主に国会図書館に『なかみ博士の学術系ニュース』の一部を送り、蔵書検索システムに登録されるまでの話を致します。

 

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 (画像の出典:読書柴イラスト - No: 1496195/無料イラストなら「イラストAC」のイラスト一部の色を変更して掲載)

 

 

2.国立国会図書館に『なかみ博士の学術系ニュース』の一部を寄贈した話

 2-1.寄贈(納本)する前に~国立国会図書館の役割と納本制度

そもそも「国立国会図書館って、どん場所?」かというと、公式サイトの説明で最も分かりやすいのは「使命・役割」の「役割」の部分です。

役割
「図書及びその他の図書館資料を蒐集し、国会議員の職務の遂行に資するとともに、
行政及び司法の各部門に対し、更に日本国民に対し、
この法律に規定する図書館奉仕を提供することを目的とする。」
国立国会図書館法 第2条)

 

国立国会図書館には、三つの基本的役割があります。

  • 国会活動の補佐
  • 資料・情報の収集・保存
  • 情報資源の利用提供
国立国会図書館について|国立国会図書館―National Diet Library

 

メインの役割は、収集した所蔵資料により、国会議員の職務補佐を推敲することと読み取れます。それに次ぐ国会図書館の役割として、「行政及び司法の各部門に対し、更に日本国民に対し」て、情報資源の利用提供をすることもある、と。情報資源の提供には、「国立国会図書館には、三つの基本的役割」の1つである「資料・情報の収集・保存」が「手段」として挙げられるでしょう。

  

そうした役割を担っている国会図書館は、「納本制度」による情報資源の収集制度を持っています。納本制度とは、「納本制度の概要|国立国会図書館―National Diet Library」の説明によると、主に「官庁出版物」と「民間出版物」を収集するための制度のようです。今回、関係する出版物の種類は後者の「民間出版物」であり、その範囲や納入すべき期限等は、以下のように説明されていました。

どんな出版物を

民間出版物
自らが発行した出版物の最良版の完全なもの(Q&A―出版社、レコード会社等Q2参照)。
「出版物」とは、頒布を目的として相当部数作成された資料をいいます。図書、雑誌・新聞のほか、地図、楽譜、レコード、マイクロ資料や点字資料、更にはビデオ、CD、DVDなどの電子出版物も含みます。ただし、機密扱いのもの(広く公開することに支障のあるもの)や簡易なもの(申込書、1枚もののチラシ、手帳、カレンダー等)は対象外です。

 

何のために

民間出版物
民共有の文化的資産として、広く利用に供し、永く後世に伝えるため。

 

どのくらい

民間出版物
発行の日から30日以内

 

その対価は
民間出版物
納本した出版物の出版及び納入に通常要すべき費用に相当する金額(通常、小売価格の5割+送料)が代償金として交付されます。官庁出版物にこの定めはありません。(納本制度の概要|国立国会図書館―National Diet Library

以上の説明に合致した条件で国会図書館に新刊を送り、所蔵されると「納本」されたことになるようです*2

 

今回、送付した仲見研の同人誌のほとんどは、

  • 初版を出してから30日以上経っていたいたこと

から、実際に納本された他サークルさんの体験談を色々と読んだ限り、「寄贈」の扱いになると半眼しました*3。「代償金」は、寄贈扱いになると考えたのに加え、事前に代償金を振り込む銀行口座を知らせる書類を準備しないといけないようで、面倒に感じたため、今回は手続しませんでした。

 

 2-2.寄贈する方法~資料送付の手段と送り状の形式~

さて、寄贈する段階になって、どの方法が簡便で送付に適しているかと私は考えた結果、60ページ程度の5冊の同人誌を送るのに、レターパックライトを使いました。レターパックライトには、ご依頼主以外の必要な情報として

といったことを記入。封筒には、送る同人誌の各号1部×5冊に加えて、寄贈本の簡単な書誌情報をまとめた「送り状」を作成し、同封しました。送り状の書式は、こんな感じにしました↓

 

( 「To(お届け先)」と同じ)       (送付日の年月日)

 

寄贈(納本)について

 

拝啓 時下ますます、ご清栄のこととお慶び申し上げます。

 

 さて、今回私ども「仲見研」で制作いたしました下記の本について、貴館への納本のためご送付いたします。

 

今回の納本は「寄贈」といたします。

 

お手数ですが下記ご連絡先に受諾書をお送り頂ければ幸いです。何卒、宜しくお願い申し上げます。

 

敬具

 

 

<内容物(書誌情報)> 

  • (書籍タイトル、年月・号数、第●版、特集テーマの情報)×送る本の種類分

 

<連絡先>

 (レターパックの「From(ご依頼主)」欄と同じ)

 

送付手段として、私がレターパックにした理由は、追跡番号があることでした。心配性の私にとって、投函した郵便物がきちんと届けられたか、確認できる追跡番号の存在は、運送状況を知るのに大変ありがたいものです。

 

 2-3.寄贈本の受領と送った本の国会図書館サーチ登録の情報まとめ 

送付した本が国会図書館に到着してから3週間ほど経つと、寄贈者に受領書が届きます。この文書には、

  1. 国会図書館で、きちんと寄贈本を受け取りましたよ。
  2. 寄贈された資料は、公共の利用に加えて、国民共有の資産として末永く保存するからね!
  3. 寄贈された資料は、当館で登録作業が終わる約1か月後、「国立国会図書館検索・申込オンラインサービス(国立国会図書館オンライン)」で検索ができるようになるよ~
  4. 今後も当館の活動に力を貸してね!

といったことが書いてありました。読み終えた私は、受領書を受け取り、ひと安心です。

 

3について、「国立国会図書館オンライン」に行き、10月に入って送った同人誌の検索をしました。検索窓の下にある「国立国会図書館のオンラインサービス一覧」のタブを選択しないままでは、ヒットせず。一覧タブを開き、「国立国会図書館サーチ」(通称・NDLサーチ)をクリックして移動し、そちらで同人誌のタイトル頭の「なかみ博士」で検索すると、送付した寄贈本が5冊、ヒットしました。

せっかくですので、寄贈本の情報ページへの直リンク、新しい号から順にまとめておきますね。2019年10月半ばの時点で、書誌情報は作成継続中のようです。合わせて、通販ページへのリンクも付しますので、気になった本があれば、注文してやってください。

 

●研究室ブログ3周年記念「梅雨の特別号」(特集「アジア東部のTeaまわりのゆる~い考」):

iss.ndl.go.j(オンデマ通販:

www.seichoku.com

 

●2019年3月 春号「FGOと学術出版の本」:

iss.ndl.go.jp

(オンデマ通販:

www.seichoku.com

 

●2018年2月 冬の増刊号「中東の近現代史を知る」本:

iss.ndl.go.jp

(オンデマ通販:

www.seichoku.com

 

●2018年1月 冬の増刊号、特集「ノーベル賞と科学者(たち)」:

なかみ博士の気になる科学ニュース : 文理総合系博士が、科学の話題をテキトーに考える雑誌 (仲見研): 2018|書誌詳細|国立国会図書館サーチ

(BOOTH通販:

naka3-ken.booth.pm

 

●201年11月 秋の増刊号、特集「見逃せない生物学 in 2017」:

iss.ndl.go.jp

(BOOTH通販:

naka3-ken.booth.pm) 


寄贈本は、各号1部ずつで、NDLサーチの登録作業が終わり次第、東京の本館に所蔵される旨、本の情報ページに記載されると思います。なお、国会図書館は基本的に所蔵資料の貸し出しはしてはくて、利用カードを作って入館してから探している資料を検索後、職員の方に頼んで資料を持ってきてもらうシステムだったかと。もし、国会図書館で仲見研の同人誌を読みたい方は、そうした資料の閲覧システムを調べられて下さい*4

 

ここまでで、国立国会図書館に『なかみ博士の学術系ニュース』の一部を寄贈した話は、だいたい、おしまいです。

 

 

3.おわりに~仲見研の同人誌を読み終わった後についてのお願いも~ 

最後に、仲見研の学術系同人誌をPOD方式で受注したり、国会図書館に寄贈したりする、その背景にある考えを少し、お話しさせてください。

 

私が学術系同人誌を作って頒布している考えとして、ぶっちゃけ、読みたい人に読んでもらえるが、初めの一歩としてあります。といっても、同人誌を作る過程で執筆するために参考資料の代金や、同人誌の印刷・製本、さらに同人イベントでのサークル参加料金や会場までの交通費はかかっておりまして。正直に申し上げますと、読んでもらった後の二歩目として、同人誌やその下になったブログ記事を書くのに使った参考文献や、同人誌の印刷代金分程度は、回収したい。なので、上記の国会図書館の寄贈本には通販ページへのリンクを併記しました。あと、同人誌の感想があれば、お聞きしたいです。

 

そういった考えのもと、仲見研の同人誌を読んだり、お買い上げ下さったりした方に、2ほど、お願いがあります。匿名でメッセージを送れるサービスがあります。仲見研でも登録しているので、感想や質問など送ってやってくださいませ↓

marshmallow-qa.com

 

仲見研の同人誌をお持ちの方で、「もう、本をじゅうぶん読んで、満足したよ」といった場合は、本記事で私が書いたような方法で、国立国会図書館へ寄贈して頂きたいのです!送付方法はレターパックでなくても、ゆうパッククロネコヤマトの宅急便でも、何でもよいかと*5思います。

 

今回、私が寄贈した同人誌については2部目が寄贈された場合、関西の分館のほうに配架されることがあると聞きました*6。なにとぞ、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

おしまい!

 

 

<仲見が読みたい&読んだ同人誌関係の本>

プロジェクト思考で行こう!?技術同人誌を作る技術 (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

プロジェクト思考で行こう!?技術同人誌を作る技術 (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

 
技術同人誌を書こう! アウトプットのススメ (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

技術同人誌を書こう! アウトプットのススメ (技術の泉シリーズ(NextPublishing))

 

 

 

*1:『なかみ博士の学術系ニュース』がどういうものかは、上記のシリーズタイトルのリンク先から、専用のページがあるので、そちらをご覧ください。

*2:ちなみに、次のような罰則規定も一応、あるようです。

罰則は
民間出版物
発行者が正当な理由なく納入しなかったときは、その出版物の小売価格の5倍に相当する金額以下の過料に処せられることと定められています。」

納本制度の概要|国立国会図書館―National Diet Library

この規定が機能しているかは、実際のところ、私には不明です。

*3: より詳しくは、「蔵書構築|国立国会図書館―National Diet Library」の「資料の寄贈について」参照

*4:所蔵資料の複写も可能ですが、コンビニのコピー機より同サイズの紙と色でするより、1枚あたりが高め。複写の場合は、資料閲覧の時、コピーするページを選んでからされることをおすすめ致します。

*5:特に、この「世界ふし●発見!本」は、手元に寄贈できる数がないので、お買い上げ下さった方には、お寄贈をお願いしたいです:

*6:もし、国会図書館の本館と分館に1部ずつ、所蔵されてしまったことが分かったら?その時は「苦肉の策」として、中古同人誌買取店へのご検討もして頂いてかまいません。中古同人誌の買取店へ持ってくことは、仲見研の『なかみ博士の学術系ニュース』シリーズについては、特に禁止はしてません。

(後述する昨今の日本の同人業界における背景があって、あまり、おおっぴらに、書くことはしていませんが…)

 

ただし、【ネット上のオークションやフリマへの出品は、禁止】しています。これには、弊サークルなりの考えと理由があります。買取店は、欲しい人が買える値段の場合が多いので、『なかみ博士の学術系ニュース』シリーズの本を持ち込むことは、特に禁止しておりません。一方、ネットオークションやオンライン・フリマでは、値段が上がり過ぎて、貴重な本に手が届かない読者がいると聞くので、そちらへの出品は禁止しております。なお、中古同人誌買取店への持ち込みを特に禁止していないのは、弊サークルの学術系同人誌が、現時点において、

  • ノンフィクション(主に評論・情報・考察)のジャンルに属し、一応、同人イベントでは一次創作の範囲に入ると判断される機会が多いこと
  • もとの頒布数自体、多くて30部程度までと少なく、中古同人誌の市場に出ても弊サークル「仲見研」への経済的な負の影響が大きくないと考えられること

といった、特殊な事情が背景にあります。以上は、あくまで弊サークルの『なかみ博士の学術系ニュース』シリーズに限った話であり、ほかの一次創作の漫画や小説等のジャンル、あるいは、二次創作のジャンルで活動されている他のサークル様と、弊サークルの抱えている事情とが大きく異なりますこと、書き添えさせて頂きました。

(※このあたり、今後、仲見研において、

  • 学術系同人誌の価値が高くなり、中古やオンラインの市場等で高値で取引され、読みたい人の手に届きにくくなること
  • 一次創作のフィクション作品や二次創作に近い同人誌を出すということ

といった状況になれば、また、弊サークルの方針も変わっていくでしょう。)

 

加えて、仲見研の同人誌内容に関する引用・転載に関しましては、原則的に、次のブログ記事に書いたことと同様とお考えください:

【ブログ記事を読むときの注意事項】 - 仲見満月の研究室

 

また、弊サークルでは、在庫終了した同人誌は、上記のとおり、PODでの受注による頒布でご注文いただけるようにしてます。初版より、POD版のが数百円ほど高くなりますが、受注の印刷・製本で1冊あたりの価格が上がりすぎないよう、できる限り、気をつけてはいます。そのほか、noteで課金による記事、はてなブログで一部記事を公開中です。同人誌を買う前に、色々とリンクを渡ると、試し読みページも設けてます。どうぞ、ご利用ください。 

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