レポ「 #明石市立天文科学館 で藤村シシン講演会とヘラクレス冒険劇を楽しむ」~主にヘラクレスをめぐる星座論争 in #古代ギリシャプラネタリウム ~【 #FGO 関係】
<主に藤村シシン講演会「ヘルクレスをめぐる古代ギリシャの星座論争」の後編>
- 4.前半までのお話~藤村シシン講演会のアルゴー号をめぐる星座論争~
- 5.ヘラクレスをめぐる星座論争~~藤村シシン講演会の後編~
- 6.藤村シシン講演会「ヘルクレスをめぐる古代ギリシャの星座論争」の全体まとめ
- 7.演劇「ヘルクレスの冒険」について
- 7-1.設定やあらすじ
- 7-2.感想や気づき
- 7-3.アフタートーク~主にかに座の話~
- 8.今回の古代ギリシャ・プラネタリウム全体のまとめ
4.前半までのお話~藤村シシン講演会のアルゴー号をめぐる星座論争~
本記事は、明石市立天文科学館で2020年2月8日に開催された「古代ギリシャ・プラネタリウム」のヘラクレスに関する星座の講演会&演劇のレポート記事の後半です。最初に前半の内容をポイントを挙げ、振り返っておこうと思います。
本シリーズの前半に当たる「アルゴー号をめぐる星座論争」編:
レポ「 #明石市立天文科学館 で藤村シシン講演会とヘラクレス冒険劇を楽しむ」~ アルゴー船をめぐる星座論争 in #古代ギリシャプラネタリウム ~【 #FGO 関係】 - 仲見満月の研究室
では、古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家の藤村シシン先生の講演会のことで、アルゴー船にまつわる星座論争について、科学・神話・歴史の結びつきから語る講義のレポートをしました。
ヘラクレスも登場する黄金羊の毛皮を求めた冒険譚には、英雄たちが乗船した船が星座となったアルゴ座(現在は4つの星座になっている)が存在します。その星座に関して「どうして船の半分しか星座になっていないのか?」という論争が昔からなされていたそうです。そのクエスチョンを主軸に、藤村先生は、
- 星座を作った人たちと、輸入した星座に付ける神話を作った人たちは違う
- 星座を作り出したメソポタミアやバビロニアと、それを輸入して神話を作った古代ギリシャとでは、歴史的に時代の差が大きい
- 旧アルゴ座の作られた時代の船はフェニキア人の乗っていた船の頭が垂直のフォルムのものであり、それが旧アルゴ座のモデルとなった。
- 時代が下り、船の形が変わった後、モデルの船の形を知らない後世の人々が「なぜ、あの船は尻の部分しかないのか?」と疑問に感じ、論争が起こった
(レポ「 #明石市立天文科学館 で藤村シシン講演会とヘラクレス冒険劇を楽しむ」~ アルゴー船をめぐる星座論争 in #古代ギリシャプラネタリウム ~【 #FGO 関係】 - 仲見満月の研究室)
といったことに重点を置いてお話をされました。 聞いていた私には、星座も後世の歴史を経て伝えられる道具や技術であり、後世の人たちがその事物に物語を作り上げる歴史的な過程を知れて、面白かったです。
この後編では、講演会部分の主題にある「ヘラクレスをめぐる星座論争」の講義部分をレポートした後、星座イベントの第2部に当たる冒険劇のコメントも少しまとめました。先におことわりとして、本シリーズ記事はTYPE-MOONが発売しているFate作品群に馴染みのある方に向けたものです。基本的に登場する人物名はFateシリーズでの呼称に沿ったものにしました。例えば、ヘラクレスの名前は、イベントチラシではヘルクレスと表記されていますが、Fateシリーズではヘラクレスと呼称されています。よって、本記事および続編の記事では「ヘラクレス」と呼ぶことに致しました。ただし、星座の「ヘルクレス座」については、日本での正式名が「ヘルクレス座」のようですので、この名前で通します。Fate作品群に登場しない人物については、原則として高校世界史Bの教科書に出てくる呼称を使うことに致します。ただし、講演や劇のタイトルにおける表記は、そのままとさせて頂きます。
もうひとつ、お願いがございます。正直に申し上げますと、お恥ずかしながら私はギリシャ神話のヘラクレスの話をあまり知りません(ヘラクレス冒険劇へのコメントが少ないのも、このため)。ヘラクレスは、自分が好きなFateシリーズの原点「stay night」から登場しているキャラクターなのに、今まで彼に関する神話や伝説をきちんと履修しないまま、ここまで来てしまいました。ですので、ヘラクレスにまつわるエピソードの説明が中途半端なところがあります。そこで、もし、彼の神話や伝説を知るのによい本や映像作品がありましたら、記事末にリンクした匿名メッセージサービスを通して教えて下さい!よろしくお願い致します。
それでは、ヘラクレスをめぐる星座論争のレポへ入りましょう!
5.ヘラクレスをめぐる星座論争~~藤村シシン講演会の後編~
5-1.夏の夜空が舞台~後編の導入~
前半では、「2―3.牡牛座と牡羊座の話~ずれる春分の問題~」のところで、古代ギリシャは春が一年が始まることをお伝えしました。後半のヘラクレスをめぐる星座の話では、(日本の)夏の夜空が舞台となります。そこに浮かぶ「夏の星座」全体のイメージはこんな感じ↓
(画像:夏の星座イラスト - No: 1129461/無料イラストなら「イラストAC」)
ヘラクレスの星座論争では、この画像の中央やや東(右)あたりの
- ヘルクレス座(下の図ではまるで囲んだ部分)
と、その周辺のいつくかの星座が登場します。ヘラクレス座の北のりゅう座、西のこと座、南のへびつかい座について、シシン先生が触れられたので、少し頭の隅に置いておいてください。
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<主に藤村シシン講演会「ヘルクレスをめぐる古代ギリシャの星座論争」の前編>
- 1.まえがき~明石市立天文科学館の星座イベントに行ってきたレポ~
- 2.アルゴー船をめぐる星座論争~藤村シシン講演会の前編~
- 3.前半の結び
1.まえがき~明石市立天文科学館の星座イベントに行ってきたレポ~
2019年6月にスマホ向けゲーム『Fate/Grand Order』(以下、FGO)に医神アスクレピオスが実装されて以来、私はマイペースに古代ギリシャとその神話の本やイベントの情報をチェックするようになりました。昨年10月末には、FGOで好きな医神の父神アポロンと神託のことを学びに、古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家の藤村シシン先生のNHK講座に行ったことがあります。その時のことは、
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噂の #藤村シシン講座 のアポロン神と神託の回に行ってみたレポ:講義の内容編~『 #古代ギリシャのリアル 』の話も~【 #FGO 関係】 - 仲見満月の研究室
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噂の #藤村シシン講座 のアポロン神と神託の回に行ってみたレポ:主にアポロン神の二面性の謎編~『 #古代ギリシャのリアル 』の話も~【 #FGO 関係】 - 仲見満月の研究室
の2記事にまとめました。ぜひ、ご覧ください。
機会があれば、また藤村シシン先生の喋る講座やイベントに行きたいと考えていたものの、自分の体力的な問題に加え、2019~2020年の12~1月は忙しくてスケジュールが合いません。絶叫しかけていたところ、2020年の年始に
「明石市立天文科学館のナイトミュージアムというイベントやります!藤村シシン先生をお呼びして星座のお話をしていただき、ヘラクレスの冒険が演劇として上演されます」
という情報をキャッチしました↓
ナイトミュージアム「古代ギリシャ・プラネタリウム」|ナイトミュージアム|各種催し物のご案内|明石市立天文科学館
- 開催日時:2020.2.8㈯、18:30開始
- 会場:明石市立天文科学館
申込みをした後、振り返りますに、2019年はFate作品群の原点となる「stay night」が15周年を迎えたで年、その作品に登場するヘラクレスは今でも根強い人気を持っています。同じ年の12月、FGOでは2部5章でギリシャ神話を題材にした世界が舞台のストーリーが配信されました。Fateシリーズは好きだけど、星座やギリシャ神話の話で自分は知らないことが多く、今回のイベントで様々なことを吸収したいと思いました。
当日、電車の乗る方向を間違え、パニックがちに明石市立天文科学館にたどり着いた会場ホールでは、藤村シシン先生のお話が始まる直前。講演会の題目は、「ヘルクレスをめぐる古代ギリシャの星座論争」です。この講演は、
- アルゴー船をめぐる星座論争
- ヘラクレスをめぐる星座論争
の主に2つのパートに分かれていました。本記事では、前編として主に旧アルゴ座の話をテーマに、プラネタリウムの暗闇で取ったメモ情報をもとに、私が補足も加えながら
講演会の内容を振り返ってみようと思います。
最初におことわりとして、本記事はFGOなどのFate作品群に馴染みのある方に向けたものということもあり、基本的に登場する人物名はFateシリーズでの呼称に沿わせて頂きます。例えば、ヘラクレスの名前は、イベントチラシではヘルクレスと表記されていますが、Fateシリーズではヘラクレスと呼称されるため、本記事および続編の記事では「ヘラクレス」と呼ぶことに致しました。Fate作品群に登場しない人物については、原則として高校世界史Bの教科書に出てくる呼称を使うことに致します。ただし、講演や劇のタイトルにおける表記は、そのままとさせて頂きます。
前置きはここまでにして、そろそろ、本編に参りましょう。
(画像:明石市立天文科学館、仲見満月の撮影)
続きを読む『なかみ博士の気になる学術系ニュース』'20年3月 春号の情報まとめ~漫画で知る世界各地の暮らし本~('20.3.18、21時台の更新)
<特集「オンライン漫画で知る世界各地の暮らしと家族の物語」>
- 1.はじめに
- 2.『なかみ博士の気になる学術系ニュース』'20年3月 春号の詳細('20.3.8、17時台の追記)
- 3.目次(コンテンツ一覧)
- 4.本誌の執筆経緯や内容について
- 5.最後に
- 6.オンデマンド受注による通販ページの公開('20.3.8、17時台の更新)
- 7.BOOTH通販開始のお知らせ('20.3.18、21時台の更新)
1.はじめに
この度、あちこちで「1年近く寝かせていた同人誌」と言っていた本、新刊として2020年3月に新刊として出す運びとなりました。特集のテーマは、目次上に示したとおりです。本記事で、その内容をまとめて発表いたしましょう。
まずは、表紙画像から↓
それでは、本誌の説明に移りたいと思います。
2.『なかみ博士の気になる学術系ニュース』'20年3月 春号の詳細('20.3.8、17時台の追記)
まずは、サイズや本文の長さなど、仕様の情報です↓
・タイトル:『なかみ博士の気になる学術系ニュース』2020年3月 春号
・特集「オンライン漫画で知る世界各地の暮らしと家族の物語」
・著者:仲見満月(なかみ・みづき)
・発行年月日:2020年3月15日 初版
・ページ数:56ページ(本文、モノクロ)
・サイズ:B5(高さ25.7×幅18.2センチ)
・価格:1000円(イベント価格)
今回は、前々号「FGOと学術出版の本」の以上に大量の図書資料を求めて公共図書館に、取り上げる漫画を求めて書店に通い、最新の国際ニュースも取り入れ、制作に時間をかけました。「FGOと学術出版の本」より書き下ろし部分がある意味、濃いと思います。少しでもお楽しみいただけたら、幸いです。
本誌を初売りする即売会は、
・日時:'20.3.15
・会場:島根県松江市くにびきメッセ大展示場
・ジャンル:創作オリジナル
です。スペースは未定で、追ってお知らせ致しますね。
=('20.3.8、17時台の追記部分)========================
花鳥風月149より後の頒布イベントは未定です。通販については、初売りイベントの日以降、プリントオンデマンド(POD)での受注頒布を予定しております。
→新興感染症の影響を考慮して、前倒しで受注ページを公開しました。詳しくは、本記事末の「6.オンデマンド受注による通販ページの公開」をご覧ください。
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くるみ表紙の全体的な様子は、次のpixivページで公開しました。ご覧ください:
3.目次(コンテンツ一覧)
【特集:オンライン漫画で知る世界各地の暮らしと家族の物語】
まえがき
◆異国の暮らしで、徐々に夫婦になっていく~漫画版『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』1巻(PASH!コミックス)~
◇漫画版『北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし』のその後と補足説明
◆18世紀チベットの半農半牧を営む医者見習いと異国の花嫁の愛しい日々~泉一聞『テンジュの国』(KCデラックス)~
◇『テンジュの国』のその後と補足説明
◆ホーチミンで遺された店の再開を目指す従妹と従兄のベトナム料理奮闘記~西浦キオ『リトル・ロータス』~
◇『リトル・ロータス』のその後とベトナムの飲み物の話 (※本誌の後半部分)
あとがき
目次の中でリンクの貼ってある箇所は、記事を途中まで試し読みをして頂けるようになっています(※ほぼ全文公開の元記事でも、頒布版では2020年1月下旬の情報を反映した内容に更新済み)。どうぞ、お試しでお読みください。
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