'19年の新年のご挨拶および抱負~仲見満月と身近な若手研究者のこと~
< 今週のお題「2019年の抱負」>
1.新年のご挨拶
滞在先にも寒波が来ているようで、寒い!寒い!と宣う親族の横で、元旦に本記事を書いております。皆様、いかがお過ごしでしょうか?私のほうは大晦日に、やっと年賀状を書き終え、年が変わる前に投函してきました。
何はともあれ、年明けのご挨拶をさせて頂きます!干支のイノシシ入りの年賀イラストは、お世話になっているイラストACさんの ものです↓
(画像出典:年賀状344イラスト - No: 1290991/無料イラストなら「イラストAC」)
新年早々に昨年末にあったこをお話しするのは気が引けますが、「一年の計は元旦にあり」ということで、ひとつ、書かかせて頂きます。
2.2018年の末にあったこと~主に若手の大学教員の話~
年末のご挨拶に訪れた先では、私が大学院博士課程にいると聞いたのか、当ブログでも取り上げた九州大の「事件」*1 をきっかけに「博士課程を出た人って、どんな生活や仕事をしている方が最近は多いの?」と尋ねられることがありました。そこのお宅には、20代のお子さんがいて、学部新卒で働きながら大学院に通おうとお考えの様子。どうも、親御さんは色々と研究業界のことを気にされているんだとか、少しずつでも興味を向けようとされているんだとか、ないんだとか。あれこれと話をする中で、2019年にあった研究業界のことを思い返す機会を得ました。
ちょうど、2018年の末、院生時代の部局の先輩方で、今は日本各地の大学に勤務されている助教先生たちと久しぶりにお会いしました。ここから少し、その年納会に集まった回のことをお話し致します。
たびたび、若年世代の職業研究者には、任期付きの大学教員が珍しくないこと、私はお伝えしてきました。そうした非正規の大学教員には、私がお世話になった先輩方も例外なく、就いておられます。ある方はテニュアトラックにのって、任期つきの期間経てから任期なしの正規教職員に移行となり、ある先輩は任期がの残り少ない中で転職先を探していらっしゃいました。そういった方々の大学・大学院では、官庁の制度を利用し、研究事業でお金を取って来て、忙しい中、地域の自治体と共同で事業を進めていっているとのこと。先輩方は大学教員の中でも「下っ端」に位置し、限られた予算の中で事業を進めるべく、勤務先の上長や同僚、事務方、自治体と調整したり、書類のやり取りをチェックしたりして、気苦労が多いことをお話されました。
(「外部の人が聞くと楽しそうだろうけど、携わっている人間は、大変なんだよ」との、口をそろえて仰っていた感じ)
そんなお仕事のなかで、「このままでは、筋を通せなくなる」とか、「学生さんに負担がかかるのではないか?」といったことを感じた際には、言うところでは上長に言い、何度も確認をされている、と。違和感や疑問に感じることがあれば、様子を見ながら、アカンと考えて調整をされることもあるそうです。つまり、今までの日本の研究業界で、いわゆる「理不尽なこと」や「本当はあるけれど、見えにくいから『ないことにされてきた』こと」に対して、少しずつでも変えていこうと、私の先輩方は頑張っておられているということです。
非常に小さなことではあるでしょうけれど、私の身近なところで「今まで見過ごされてきたこと」を変えていこうとする動きがあったことに、僅かな希望を感じることができました。そのような意味で、苦手なお酒の席でしたが、年納会に出てよかったです。
3.むすび~新年の抱負~
共に大学院で研究や雑務をこなしてきた先輩方が、就職先で変えていこうと努めておられることに、少し力をもらいました。
これまでのように、ブログ群で情報発信を地道にしていくこと、それから同人誌を作って頒布することで、学術の最新ニュースを伝え、研究という仕事を一般の方々に知って頂くこと。私がしていることは、とても小さいことだと思います。それでも、身近にいる方々が踏ん張っておられるように、自分なりに私も活動を続けていこう、と考えました。
ということで、本年も仲見研のブログ、それから同人誌をはじめ、どうぞ宜しくお願い申し上げます。