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仲見満月の研究室

元人文学系、現・文理総合学系の「真っ白」博士が大学院とその周辺問題を考える

学術機関リポジトリと論考PDF管理の話

図書館・書店のこと 大学 大学院 研究生活 院生

〈本記事の目次〉

0.前置き

久々に更新した目次記事についてTwitterで告知したところ、フォロワーの藤原惟さんがはてなブックマークをされ、以下のようなコメントを頂きました。

b.hatena.ne.jp

 

改めてお返事をしますと、一応、所属していた研究室は理系で研究予算が申請できる分野でした。が、その分野の中でも、〇〇哲学とか〇〇人類学というような、人文科学寄りのところだったので、文献資料、野外調査の古いノートや写真ネガを扱うようなこともあって、アナログな作業ばかりやっていた気がします。

あと、写真家でもあった研究室のボス(退職後に個展するほどの腕)に頼まれ、研究費で買ったデジタル一眼レフを持たされた先輩が、調査地でボスの指示通りに撮影を続けた結果、メキメキと先輩の撮影スキルがアップしたという、おまけの話もあります。

 

そういうわけで、情報工学を専攻されている藤原惟さんには、得るものが、あまりない記事ばかりだったかもしれません。そうでしたら、すみません。

それでも、人文科学系の研究者を取り巻く情報環境やデジタルデバイスについて、少しでも知っていただけたら、うれしいです。

 

f:id:nakami_midsuki:20160810211037j:plain

 

1.論考記事・図書の探索と学術リポジトリ

さて、ここからが本題です。

 

 理系だけど割とアナログな研究室にいた私ですが、アナログが主流の文献情報の管理にも徐々にIT化の波はやってきて、学部時代からオンラインの論文検索サイトを使っておりました。まず、先行研究の論考を、

 ●ジャーナル等の論文や報告(論考)等の記事については、CiNii Articles

 ●一冊の(厚い)学術図書等については、CiNii Books

で探し、書誌情報のページに行きます。そして書誌情報をもとに、大学図書館に行っては資料探索後、記事のほうは掲載ジャーナルを書棚から出してコピーカードを使っては複写し図書は借りてきて共同管理のコピー室でPDF化や複写をした後、読んでおりました。

 

論考記事によては、PDFファイルが無料で公開されているものもあります。ダウンロード(DL)ページへのリンクがあります。このリンク先には、研究機関や大学が、所属者の研究成果である論考記事を集積し、公開するオンライン上の場所として「学術リポジトリ」のページも含まれています。よって、リンク先に行き、所定のDLアイコンをクリックすると、お目当ての論考記事PDFファイルがDLで手に入る、というわけです。

 

学術リポジトリが始まったのは、図書館がジャーナルをその出版社と契約する時、ジャーナルの購入金額や電子媒体の一定期間の購読料が高騰していったという経緯がありました。(オランダ発祥のエルゼ〇アとか。)

この購入金額や購読料が読む側、例えば研究機関の図書館にかからないよう、合わせて、掲載料を研究者が払わなくても成果を発表できる場を提供しよう、という動きがアカデミアで起こり、その結果、学術リポジトリというシステムが構築されていったそうです。以上、私が図書館司書の資格の授業で聞きかじった話です。

 

Ciniiを運営する国立情報学研究所の「学術リポジトリ構築連携支援事業」で、機関リポジトリを公開している機関一覧があったので、リンクを貼って起きます。

www.nii.ac.jp

 

2.ダウンロードした論考PDF管理の話

 各機関の学術リポジトリのページに行き、論考のPDFファイルをDLしたところ、機関によって、私の経験上、

 ①著者やタイトルのほか、掲載媒体やジャーナルおよびその公開時期や刊行年月日等の掲載情報(書誌情報)をまとめたぺ-ジが、論考PDFファイルの頭に入っている場合

 ②書誌情報のページがどこにもなく、いきなり論考本文から始まる場合

と、大体、この2パターンの論考ファイルに分かれます。

 

私の論考PDFの管理では、外付けHDDに「マイ電子書庫」なるフォルダを設け、その中にいくつものフォルダを階層化して、分野や著者ごとに論考等の電子ファイルを整理しておく方法をとっています。研究作業上、すぐ確認したい論考が出てきたら、PDFファイルを印刷し、線を引きながら読み、自分が執筆している論文原稿の参考文献欄に、確認した論考の出典情報を書きたい時も出てきます。こういった時に、書誌情報が論考の頭にある①のPDFファイルは、作業する上で非常に親切だと感じ、助かります。

 

なので、②のようなファイルであれば、Ciniiの書誌情報をPDF化したファイルを自分で作成し、PDFファイルを結合するアプリを使って、書誌情報のPDFページが論考PDFの頭に来るように編集し、二つのファイルを結合します。そうした後、「マイ電子書庫」のフォルダに入れて保存します。

 

ときどき、②の論考PDFファイルには、DL者による勝手な編集防止を目的としてか、結合アプリで編集する際、パスワード入力が必要なものもり、リポジトリの管理側が編集ロックをかけていたと思われるファイルもありました。正直、こういう編集ロックのかかったファイルに繁忙期に連続で当たると、泣いた時もあります。

 

それでも後々の便利さを思い、②の印刷した論考ファイルをOCRスキャナーでPDF化して、そのOCR化した論考の本文ファイルの頭に書誌情報PDFファイルを置き、結合し他ファイルを作成。こういう、人によっては非常に面倒くさいと感じる作業を、私は特に重要な論考にだけ、したことがあります。

 

 

3.最後に

2に書いたような、面倒な編集防止ロックのあるPDFファイルが存在するのには、学術リポジトリを管理する研究機関や大学のほか、論考の掲載元の握る著作権等の諸権利が絡んでいるそうです。件の授業では、リポジトリに挙げる論考ファイルは、掲載ジャーナルの発行元の要望に従って、原稿のレイアウトがジャーナルと全く違うものになったケースを聞いた覚えがあります。

 

以上、今回の話をまとめると、学術リポジトリで無料で公開されている論考PDFには、利権が絡んでいて、そのせいで面倒な文献管理作業をDL者がしないといけない場合がある、ということでした。

こういった図書館情報学から見た、文献管理に関する問題について、今後、また改めて勉強し、記事が書けたらと思っています。

 

それから、文献管理に関して、より効率的な方法がありましたら、教えていただけると助かります。Twitterや本記事のコメント、はてなブックマーク、本ブログの右サイドメニュー下のメールフォームから、メッセージをお待ちしております。 

 

 

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