#院生 や #ポスドク の方向けのリラックス方法~身体を動かすこと、サークル等を中心に~
今週のお題「リラックス」
1.はじめに
2018年11月です。数年前のこの11月、私は「丸ごと一章分の書き下ろし」を含む原稿を含めて、月末が締め切りの博士論文を書き上げました。書いている間、体調を崩せば「仲見さん、ひょっとして、流行性の発熱する病気とかじゃないよな?」と、同時に博論を出す予定の先輩に言われて、慌てて大学院近くの医院に行き、季節の変わり目で体調を崩したと診断され、だるさや喉の痛みを弱める薬を処方された。という冷汗をかいた思い出があります。
その時のことが11月に入ると頭をよぎるものです。そうはいっても、論文というものは特定の時期に突入したら、ガーッと力を入れて数時間の単位でノートやメモに手書き、あるいはPCの入力ソフト画面に向かい、文を書き続ける必要が出てくるでしょう。そういう中で、心身の健康管理をしていくとなれば、自分に合った休憩時間を取ることも重要になってくると思われます。
ちょうど、今週のはてなブログのお題が「リラックス」となっておりました。そういうわけで、本記事では、今まで弊ブログの記事を中心に取り上げてきたなかで、ひと息つく方法を改めて紹介してみようと思います。
2. 院生やポスドクの方向けリラックス方法
2-1.運動する~ストレッチと「無心ウォーキング」~
気分転換だけでなく、デスクワークで緊張し、こり固まった身体の筋肉をほぐすという意味で、リラックスする方法。それが、運動です。博士課程の頃、身体を動かす時間すら惜しいと思い、ずっと机に腰かけてPCで作業していたところ、
耳や首の付け根、そこから腕、両手の指先まで、痺れたような痛みが毎年、春から梅雨に出ていたことがありました。
しばらく放置していたところ、夏には「神経の集まった首の付け根が、痛んでいたようです。鎮痛剤を直接、打ってもらった時もありました」。「廊下で体ほぐしと、体操をするようになりました。自分なりに、椅子に腰かける姿勢も見直してみたした」が、一度、いためた神経はズキズキし続けました。
博士課程の2年目からは、ストレッチも合わせてやっていました。あとは、身体を温めるとか、鎮痛剤を打ってもらった整形外科の医師に習った体操をやってみるとか。
より手軽で、修士1年から取り組んでいたのが、自分で勝手に名づけた「無心ウォーキング」というものです。具体的には、
お金がかからず、服装や所持品から他人に怪しまれず、物を破壊せず、身体を動かす方法を考えた結果、ジャージやTシャツに靴の格好で近所をウォーキングすることに決まりました。寝巻用にしていたジャージを着こみ、通学用のスニーカーを履いて、
歩き回るという方法でした。
具体的なやり方は「私が辿り着いた最適なストレス解消法「無心ウォーキング」 - メンヘラ.jp」(2016/12/21付)にまとめて掲載して頂いていますので、ここではポイントだけ。普通の散歩と違うのは、準備運動をした後、「歩くときは可能な限り何も考えず、無心に近い状態で、ただただ歩き続け」るということです。「苦しいことがあっても、負の感情を無くす時間を設け、歩くという身体行為を続けることで、ストレスを軽減できるよう、努め」ること。忙しい時は、早足になったり、走ったりしても構いません。ただ、無理をして身体を痛めること、精神に負荷をかけ過ぎること等には、じゅうぶん、ご注意ください。
この「無心ウォーキング」は、メンヘラ.jpの編集長によると、「歩禅」と呼ばれるものらしいことが判明しました。そのあたりの話について、詳しく知りたい方は、次の補足記事を合わせてお読みいただけたらと思います:
なお、私は昨年に足をいためてしまい、ジョギングやランニングは難しい状態にあり、あまり散歩にも出られていません。ストレッチやウォーキングをする場合は、専門の医療関係の方に相談をした上で、どういった方法をとるか、慎重に決められるのがよいでしょう。
2-2.ゼミや研究室といった研究以外のサークルや集まりに出てみる
アバウトにいうと、ちょっとした相談のできる場所や人間関係を複数、持っておくことです。私の周りの方々で、「頼れる場所をたくさん持っているのは、危機回避で大切だ」ということを聞きます。そのことについて具体的にいうと、ゼミや研究室という、研究に携わる人たちには緊張を強いられる場所から離れて、身体の力を抜いてリラックスできる場所やコミュニティを確保することが重要である!ということ*1。
そういった集まりやコミュニティの筆頭は、まず、大学・大学院だとサークルでしょうか。例えば、
大学院生になっても、学部から同じサークルを継続する人はいます。私の知人で、サークルの交響楽団にいた某大学の准教授の先生は、学部も、大学院も同じ学校法人のところに通っていたそうで、学部生から博士課程までの9年間、そのサークルでヴァイオリンを演奏していたそう。とにかく、研究が八方ふさがりになって、しんどくなることがあると、鞄と楽器を担ぎ、練習場所を部員に聞いては電車で別キャンパスへ向かい、練習に参加して気分転換をしていたようです。それが功を奏したのか、博士論文の執筆が捗ったとのこと。
研究の場所を物理的に離れて、別キャンパスにあるサークルの活動場所に向かう時、自転車や徒歩の道のり、電車やバスでの移動過程で、研究室では目を向けにくかった風景や、食事に注目することがあるかもしれません。そういったなかで、意識的に遠くを見るようにすると、方の力を抜き、気持ちの切り替えをしやすくなるでしょう。
大学院や研究機関だと、研究室や部署の枠を超えた形で、鍋会や飲み会を定期的にやっているところもありそうです。私がいた大学院では、「「食堂」っていうより、お酒とおつまみになる物を提供されていたことから、「居酒屋ラボメシ」みたいな場所」がありまして、
夕方を過ぎて暗くなると、暖簾ならぬ、電光掲示板が「居酒屋」となる部屋の入口付近に掲げられ(場所は定期的に変わる)、理系院生が作ったらしい手作り「営業中」に光るライトがやって来る人たちを出迎えた…という感じの光る手書き文字の看板は、出てました。きっかけは、その「居酒屋」に出入りしている先輩にくっ付いて、ご飯をたかりに行ったことでした。
(子ども食堂ならぬ「院生・ポスドク食堂」について考える~セーフティネットと情報交換の場として見た場合+少し活動の宣伝~ - 仲見満月の研究室)
もとは、「もともとは、教授や准教授クラスの先生方が、節約生活を送り、たくさんご飯を食べられない学生のために」始められた鍋会が起源だった、と聞いたことがあります。そのほか、
- どこから調理器具を持ってきたのか?
- 材料費は具体的にどういう形で賄われていたのか?
- 季節によって集まりの場所がどこになっていたのか?
- 集まった人たちは、どんな話をしていたのか?
- どういったセーフティネットになっていたのか?
といったあたりの話は、次の拙記事に書いております。お読みください:
この「居酒屋」は、研究室や講座の忘年会のように、いつも幹事がいて、その役の人が参加者の名簿を作って出欠を確認するぞ!というカチッとしたタイプのものではなく、「「居酒屋」は同じ日の回であろうが、内輪の分野で相談したいことがある人たちは、途中で食べ物と飲み物を持って、どこかへ移動していた」こともありました。そんな感じで、「ふんわり」していたからこそ、しばらく続いていたのかもしれません。
ちなみに、食事がリラックスに繋がるというのは、次の個人的な経験によるものです(医学的な根拠によるものではありません)。俗に、カルシウムや糖が足りなくなると人はイライラするといわれますが、院生時代に疲労した時の私は、カッカしていました。そういった経験により、疲労によるストレスで不機嫌になっていることに気がつくと、何かを飲食し、気持ちを落ち着かせることをするようになりました。
疲れてイライラしたら、何かを食べる。度を超すと、過食になって太ってしまう恐れがあります。食事は、適切な量と栄養バランスに気をつけつつ、運動を適度にできれば、研究活動を円滑に進めることができるのではないでしょうか。
3.最後に
以上、仲見満月による「院生やポスドクの方向けのリラックス方法」でした。今回、紹介したのは、音楽を聴いたり、動画を見たりする受動的な方法ではなく、けっこうアクティブな方向のものが中心です。その時々で、合う方法・合わない方法はあるかと存じますので、ご自身の状況に合った方法で、無理のない範囲でリラックスしてみてください。
なお、執筆管理人はブログ記事の更新リハビリ中で、少し長めの4000字台のものを書きました。徐々に文字数を増やしたり、記事の分割をしたり、元のペースを目指したいと思っています。
おしまい。
<本記事と関係するほかの記事>
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*1:そのあたりの重要性と場所の作り方は、拙稿「「アカハラ」からどう身を守る?学生・院生のためのメンタルヘルス対策 - メンヘラ.jp」(2016/12/12付)の「2.学生がメンタルヘルスを守る方法~特に大学内のせまい人間関係の中で息苦しさを感じている人に向けて~」を、ご参照ください。